「牧師館の殺人」アガサ・クリスティー
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「 まぁ、牧師さん!あなたってほんとに浮世離れした方ですわね。 わたしくらい長いこと人間の本性というものを観てくると、多くのことを期待しなくなるものなんです。そりゃ、くだらないおしゃべりは大変に良くないことだし、冷酷なものですわ。でもね、ずいぶんと真実をついていることがあるんですのよ、ちがいまして?」
出典:『牧師館の殺人』アガサ・クリスティー より
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今回からしばらく、わたしの好きなアガサ・クリスティーの作品をご紹介していきたいと思います。
クリスティーといえば、” 灰色の脳細胞 ”エルキュール・ポアロ、” 好奇心旺盛な老婦人 ”ミス・マープルことジェーン・マープル、” おしどり探偵 ”トミーとタペンスなどの名探偵が有名です。
どのシリーズも、それぞれに魅力的なので本当は全部ご紹介していきたいのですが、とりあえずは、それぞれの名探偵たちのシリーズから一冊ずつと、それ以外の作品から一冊を予定しています。
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第一回はミス・マープル作品の中から長編登場第一作目の「牧師館の殺人」です。
****** セント・メアリ・ミードという閑静な村に住む好奇心旺盛でおしゃべりな老婦人ミス・マープル。彼女は持ち前の深い洞察力と鋭い観察力で村の牧師館で発生した村の治安判事殺人事件の真相へと迫っていきます。
何でもないような見過ごしてしまいそうな噂話や出来事が実は伏線になっていたり、二転三転しながら真相へと一気に読ませていくのはクリスティならでは!
そしてミス・マープルが、とても魅力的なのです。ただの穿鑿好きというだけでなく、その本領発揮は人間観察眼の鋭さにあります。 最初は苦手意識を持っていたり煙たがったりしている周りの人たちが最後にはマープルのことを頼りにして好きになっているのも、彼女が厳しくも温かい目を持っているからでしょう。
クリスティの名探偵たちの中でも一番好きなミス・マープル。それは亡き祖母を想い出すからかもしれません。
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