「わたしとおどってよ 白くまさん」立原えりか
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「 あこがれというものは、いつも孤独です。 わかりあえる相手にめぐりあえずに、人の死といっしょに消えるものなのかもしれません。 だからこそ、いっそうふしぎで美しいのではありませんか?」
***「ジョン、アイラブユー」 より抜粋
◇◇◇
「 わたしが彼を愛したのは、お金のためでもなくベッドのためでもありません。 いっしょに生きて、ささやかな人生を思い切り楽しむ相手が欲しかったのです。」
***「月の砂漠」 より抜粋
◇◇◇
「 待ってるよ。 きみが、亡くなった人たちの夢を見おわるまで。 ぼくのとなりにきて、いっしょに歩いて行ってもいいと思ってくれるようになるまで・・・・・・」
***「いそがしい日の子守歌」 より抜粋
◇◇◇
「 世界でいちばんすてきないいものは、大好きなひととおどることなんだよ。 手をとりあってほほえんで見つめあって、くるくるくるくるまわりながらおどるんだ。」
***「わたしとおどってよ 白くまさん」 より抜粋
出典:『 わたしとおどってよ 白くまさん 』 立原えりか より
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さて今回は、再び“ 立原えりか ”さん。
「わたしとおどってよ 白くまさん」という表題作と他12編からなる本です。
初回にご紹介したのは立原さんの初期の作品でしたが、こちらはもっと後の作品になります。
そのせいかこの作品集では、初期作品に感じる夢へと昇華していくような救いよりも、夢を見ながらも現実を知る、大人の視線とほろ苦さを感じます。
冒頭に引用抜粋させていただいた” 言葉たち ” 硝子細工のような儚い繊細な夢のような作品たちも好きなのですが、立原さん自身が歳を重ねられながら、紡ぎだしてきた少しビターな深い、大人の為のメルヘンともいえる作品群にも惹かれます。
それぞれの物語がどんな世界を見せてくれるのか……是非、読んでみてください。
そうして、本の中で冒頭の言葉たちを見つけて読み終わった時、どんな風に感じられたのかを、こっそりと教えてくださると嬉しいです。
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