「モモヨ、まだ九十歳」 群ようこ
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「祖母はちんまりと六畳の居間に座っていた。
「おばあちゃん、久しぶりだねえ」
私が彼女と会うのは二十六年ぶりであった。
気をきかせてふつうよりも大きめの声で話しかけると、 彼女は、
「まだ耳は達者だよ」
といって、にたっと笑った」
出典:『 モモヨ、まだ九十歳 』群ようこ より
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今回は、群ようこさんの「モモヨ、まだ九十歳」を、ご紹介します。
****** モモヨさんは90歳。だけど新幹線でひとり上京してきて、パンダが見たい、ディズニーランドで遊びたいとパワフルで好奇心旺盛。逞しくもお茶目な祖母であるモモヨさんのことを群さんの目から綴ったエッセイです。
◇
出だしから、モモヨさんの年齢を感じさせないパワーに惹きつけられます。
良い意味で一筋縄でいかない、おばあちゃんなのです。
まさに" まだ ”九十歳!
好き嫌いがハッキリしていて、しゃっきりしているモモヨさんに振り回されつつも温かく見守る親族たち。
こういう関係性も素敵です。
実はわたしの祖母も105歳まで長生きしてくれましたが、やっぱりモモヨさんみたいに気が強く、しゃっきりした人でした。好奇心旺盛なところも似てるなぁと思いながら、読みました。
でもモモヨさんは苦労人でもあります。祖母もそうでしたが、この頃の女の人は大変な苦労をさらっと受け流し、生き抜く強さを持っている気がします。
そして、だからこそ、今のモモヨさんが颯爽と魅力的に見えるのでしょう。
とにかくモモヨさんの強かさや狡さ(これ誉め言葉です!)に、ニヤリとしたりアハハと笑って元気を貰ってください。
嗚呼!わたしも、こんなおばあちゃんになりたい。
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