「レモンとねずみ」石垣りん
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「 夏みかん
そんなつややかさで
苦労というものも
たわわな実りかたをしてくれないか
顔をしかめながらも
むしゃぶりつきたくなるような 」
***「 夏みかん 」 より抜粋
出典:『 レモンとねずみ 』石垣りん より
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今日は続けて、茨木のり子さんと交友の深かった石垣りんさんの詩集をご紹介したいと思います。
この「レモンとねずみ」という詩集は、没後に童話屋さんから出版された第二詞華集(アンソロジー)です。
(第一詞華集は「空をかついで」同じく童話屋詩文庫)
「レモンとねずみ」には、石垣りんさんの未刊詩より40篇が収録されました。
谷川俊太郎さんと茨木のり子さんの弔辞も収められています。
石垣りんさんといえば「表札」が有名ですね。
(「表札」は「レモンとねずみ」ではなく、第一詞華集「空をかついで」に収録されています)
◆
「自分の住むところには 自分の手で表札をかけるに限る。 精神の在り場所も ハタから表札をかけられてはならない」
***「表札」より抜粋
◆
この、きっぱりと潔い言葉。
石垣さんの詩は綺麗なだけではありません。 等身大の生活者の視点から“生きる”ことの
今回、第二詞華集である「レモンとねずみ」の方をご紹介したのは、この詩集が未刊詩の40篇を選んでまとめられているということと、谷川俊太郎さんと茨木のり子さんの弔辞も収められているというところから。
「表札」は知っているけど他の詩はあまり……という方に、是非読んでいただきたい詩集です。
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