「吸血鬼ハンター“D”」 菊地秀行
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「 “貴族”は遠い昔に滅んだ 」
と、Dは言った。
声の中に、なぜか哀しみの響きがあった。
「 “貴族”もこの城も、時に忘れ去られた亡霊にすぎん。ふさわしい世界へ戻れ 」
出典:『 吸血鬼ハンター“D” 』
菊地秀行 より
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菊地秀行さんは数多くのシリーズ物がある作家です。 好きな作品も沢山あるのですが、その中でもわたしのイチオシが、この「吸血鬼(バンパイア)ハンター“D”」シリーズ。
旅人帽(トラベラーズ・ハット)を目深にかぶり背中に長剣、胸に青いペンダントを下げた黒衣の美青年“D”が主人公。
この表紙と挿絵をずっと手掛けてらっしゃるのがファイナルファンタジーシリーズなどでもお馴染みの、わたしも大好きな天野喜孝さんです。 天野さんの繊細で妖艶な画風は、このシリーズにピッタリで“D”の魅力が視覚として認識されて嬉しい。
長いシリーズなので作風の変化もわかって面白いです。
Dは人間と吸血鬼の間に生まれたダンピールで左掌には妖力を持ち話す人面疽を宿した最強の吸血鬼ハンターです。
「貴族」と呼ばれる吸血鬼達が人類を支配する遥か未来が舞台。 Dの孤独な闘いと放浪の旅を描いています。
Dは基本的に無口で不愛想な孤高のハンターなのですが、そんな彼がふとした時に見せる優しさに救われます。 壮絶ともいえる生き様が切ない。
“D”の名前の意味とは?
長いシリーズで少しずつDについての謎も解けていくのですが、まだまだDの旅は続いています(シリーズ40作目の「D-血風航路」2022年4月 発行 が最新作のようです。«2023年1月現在»)
まずは、この最初の一冊から美貌の吸血鬼ハンターに逢いにいってみませんか。
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