「木馬がのった白い船 」 立原えりか

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「ぼくたち、きっとまた、あいましょうね。 あおうとおもえば、いつでもあえるのですよ。 ぼくは、いつでもまっています。 あなたの、ゆめのなかのこうえんでー 」

 出典:『 木馬がのった白い船 』

    立原えりか より

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 一番最初にご紹介したい本、というか作家は ” 立原えりか ”さん。 童話作家です。


 この方の本を初めて読んだのは小学生の頃。 お誕生会のプレゼントにいただいた一冊が立原さんの本でした。


 角川文庫から「立原えりか童話集」として出ていたのですが、カバーの絵の不思議な美しさと共に優しいのにどこか切ないような物語に堪らなく惹かれました。

「 木馬がのった白い船 」「 まぼろしの祭り 」「 青い羽のおもいで 」「 妖精たち 」と お小遣いをつぎ込んで夢中で読んだのを覚えています。


 この頃の立原さんの作品は、漢字を多用せず柔らかなひらがな遣いで綴られたものが多いのですが、それは子ども向けだからというだけでなく、この儚い透明な世界観にぴったり合っている気がします。


 立原さんの初期の作品からは、大人びた少女のようなのに、大人になることを静かに拒んでいるような永遠の少女性を感じます。夢が切なくも美しく昇華されていくような。


 のちの作品になると、もう少し厳しい大人の現実と再生ともいえる物語も増えてくるのですけれど。


 ただ、とにかく残念なのは立原さんの作品、絶版になっているものがあまりに多いのです。

 わたしが持っている立原さんの本も、もう経年劣化でボロボロなのですが、 もう一度購入したくても見つからない悲しさ。


 だから古書店で昔の作品集を手にしたら、嬉しくなって購入しています。持っている本なら、お友達にプレゼントしたり。

 それほど大好きな作家さんなのです。

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