第4話 現代社会と、物理の授業。
二時限目
クラウド酔いもだいぶ治った。
二時限目は現代社会だ。
今日は男女共同参画推進計画についての授業。[実在]
明石市ではもう目標は達成してるけど他市町村ではまだ男の人が威張ってるところまだまだ多いみたい。
昔はチャイルドペナルティといわれて、子供を産み育てたら生涯賃金も3割以上少なくなるとかがあったみたいだけど、明石市では子供を何人産んでも賃金が下がることがないようになってる。
子供のためのコストや負担は男女問わず社会で負担することが徹底されているからなの。
だから女性の職場復帰も早く、キャリアアップにも影響はない。
議員や委員会の委員の数も10年前にはすでに男女ほぼ同数(算定基礎は性的マイノリティの方に配慮して「心の性」で決められている)で構成されている。
でもまだ同性婚は認められていない。まだまだ議論が続くんだろうな。
そういえば昔の首相秘書官が「同性婚は見るのも嫌」と発言して物議を醸し、謝罪する騒ぎになったこともある、宗教の教えで同性婚を認めないものもあるし女性の教育を認めない宗教すら現存する、難しい問題なのかな?
パートナーシップ宣言やファミリーシップ宣言などは申請件数は増えているけどね。
「はい、エバンスさん、デートDVについて定義を答えて。」
エバンスとは私の苗字だ、お母様側の姓を選択したからこうなってる。
「はい、デートDVとは、、、、」
答えながら、私が蒼の頭をグリグリするのももしかしてそうなのかな?などと考えた、でもデートじゃないけど。
内緒にしとこ。
三時限目
今度は物理の授業だ。
先の世界大戦で初めて使用されて数千万人が亡くなった反水素[実在]を利用した反物質爆弾の原理について学ぶ。
私は虫かぶり姫だからなんでも興味を持ってなんでも知りたいんだ。
反水素1グラムが対消滅する時のエネルギーは固体燃料ブースター23個分にもなる。[実在]
でも反水素を作るためのエネルギーは、対消滅反応で得られるエネルギーよりもはるかに多く必要で、地球上で利用するメリットはほとんどない。
まるで100円稼ぐのに10万円注ぎ込むようなもので全く採算が合わないの。
コストを度外視できる反物質爆弾か、エネルギー補給が困難な宇宙空間で使うのがセオリーかな。
核融合技術が確立していて直径10センチ程度の小さなリング内で持続的な核融合反応をさせて莫大なエネルギーを継続的に発生するエナジーフィラーを搭載できるようになって空路を進むタクシー(いわゆる乗用ドローン)は燃料補給なしに半年は飛び続けることができるようになった。
おかげで学生はいつでも無料で利用できるんだ。
私はトロバスのほうが好きだけどね。
金色に光る自家用モビルアーマーの胸にリング型の核融合エネルギーユニットエナジーフィラーを組み込んで「鉄郎®️」の名称で販売する製品もあるのよ。
この鉄郎は後日重要な役割を果たすことにななる。
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