　昔はカメラで撮って写真屋に持って行って現像してもらって見られるようになるまで何日も掛かった。

　今はスマホで撮ってその場で見られるし何なら加工まで出来て同じ写真で何枚分も楽しむ事が出来る。

　尊が部屋で寝そべっているとスマホがＬＩＮＥの着信を伝える。

　画面を見ると夢乃からだった。

（ぇ！？）

　ＬＩＮＥを開いて見ると、そこには『胸の谷間』か『お尻』に見える画像が添付されていた。

　ユメ：これはどこでしょう？

　画像に続いて夢乃からコメントが届く。

（どこ……って事はやっぱユメの体のどこかって事か？）

　尊は画像を拡大したり角度を変えてみたりしながら『胸』か『尻』かに絞ってみるも、夢乃はよく胸の谷間が見える服を着ていて何度も見ているので違う気がした。

（なら……まさかお尻！？）

　尊は拡大した画像を、それこそスマホに穴が空くんじゃないかという程に凝視する。

　しかし画像では判断が付かなかった尊は、この画像を送ってくる『理由』から考えた。

　『誘う為』……これは無いだろうな。

　『揶揄う為』……ありそう。

　尊は漢字一文字を入れて送信する。

　タケ：膝

　やがて夢乃から返信。

　ユメ：何で分かったの？

　（ほっとしたような……ちょっと残念なような……）

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