驚嘆
思いがけない出来事に出会うと誰しも驚くもの。
表情に出るかどうかはまた別の話。
「おっぐ!?……ユ、ユメ?な、何してるのかな?」
尊は、頭と体にタオルを巻いて今まさに風呂から上がったばかりの格好をした夢乃が自分の部屋に居るのを見て思考が停止していた。
「何って、お風呂入ったのよ。」
「だとは思ったんだけど……何でうちの風呂に……」
「さっきジュース飲もうとしてコップに注いでて溢しちゃってさ。服も汚れちゃったからついでにと思って。」
さも当たり前の顔をして言うが、尊が言ったようにここは尊の住む家。
「ま、まぁそれはいいとして、何で風呂上がりのまま俺の部屋に居るのかって訊いてるんだけど?」
「だってズボン汚れたから洗濯しちゃってさ。替えなんか無いからタケのを借りようと思ったんだ。」
もう一度言うが、ここは尊の部屋。
「貸すのはいいけどそれなら風呂入る前に持って行けよ。」
「汚れたズボンでウロウロしたらそこらじゅう汚しちゃうじゃん。」
「そういう気遣いは出来るんだ。」
尊は溜息を吐いて収納からジャージを取り出す。
と、夢乃の体を包んでいたタオルがハラリと……
「!!!!!」
「おっと。えへへ。」
(「心臓爆発するわ!」)
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