第5話 ノルンの実力
5日後の深夜、シヴァは、服部の住む天龍街郊外の一軒家の近くにいた。すると、何か強大な覇気を持った奴がこちらに近づいてくるのがわかった。『おいおい、まーじで覇気がやばいやな。前に会った時より覇気が増してんじゃないの?』と後ろを振り返ると赤髪の男がこちらに向かって歩いてくる。『シヴァこそ相変わらず覇気がすごいぞ。俺の存在なんかかき消してしまうくらいに。』『久しぶりだな……ノルン。』
この男がノルン。両剣を使い、敵を一瞬で切り裂く。特にスピードは組織内でもトップクラスに高く、こいつに狙われた奴は自分が切り裂かれたことに気がつく前に死ぬ。そのことから『閃光のノルン』と言う異名がつけられた。
『さて、挨拶も済んだことだし、そろそろ突撃するか。』『そうだな。』そうして2人は服部の家の近くに来た。『俺は正面の護衛を排除する。シヴァは中に侵入し、服部を狙え。』『ああ、わかった。』
そうしてノルンは一気にスピードを上げた。そして瞬く間に護衛のうちの一人の背後に回り込んだ。『さあ、骸と化すがいい。』『ぎゃぁ!』そうして奴は護衛の一人の胸板を後ろから刺した。『侵入者だ!撃ち殺せ!!』護衛の声が響きわたる。そして同時に鉛玉がノルンに向かって飛んでくる。『悪いが照準がブレブレだ。そんなの何百発打ったって俺には当たりもしない。』なんとノルンは護衛との距離を詰めながら、その銃弾の雨をかわして見せたのだ。そして瞬く間に護衛の懐に入り込んだ。『どうせ時間の問題だ。仲間も送ってやる。安心して閻魔が貴様の裁きを待っているぞ。』『グアッ』そうして目の前から護衛を袈裟にしとめた。『ば、化け物だ!逃げろ!!』背後に人の逃げる気配を感じたノルンは両剣の柄の部分を両手で持った。『おいおい、どこに行くんだ?俺に狙われた時点で死ぬことは確定してんだぞ。』と言うとなんと奴は両剣を真っ二つにし、奴らに向かって投げつけた。『ぎっ!』『がっ!』なんと奴は両剣を奴に投げつけ奴らを後ろから刺し殺したのだ。『距離が空いていても、俺には関係ないんだよ。地獄の底で後悔しろ。』そう呟くと、奴はシヴァの後を追い、服部の家へと入って行こうとした時、目の前にただならぬ気配を感じた。『護衛どもを一瞬で排除するとは、面白い奴だ。』『誰だお前は。』前を向くと何か大きなものを持っている大柄な男が立っていた。
Between the killers ピータ @pita06NIna
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