眠れない夜

 頭から長門さんの顔が離れなかった。

 サイコで、意地悪で、最悪で、散々な彼女。


 だけど、初めてしたキスは無理やりだったのに、口と脳を犯されているように、形容しがたい快楽に体中が支配された。


 爽やかな香りに包まれ、舌を吸われたボクは、ずっと股間の調子が優れない。


「おかしい」


 思わず、ズボンの膨らみを握ってしまう。

 ガチガチになったそれは、朝起きた時のようだった。


「こんなこと、……今までなかったのに」


 長門さんの事しか、考えられなくなっていた。

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