第16話 異世界進捗状況
翌日、視察団一行はアレス大陸、クマルビ王国のリチャードシティの
領主邸に到着していた。
領主であるリチャードと商人ポルコに、宗二、七菜香、竜四と従業員七人を頼み
今回持参した以外の物や流通状況、香辛料等の未発見物等の捜索目的と
調味料、香辛料で味付け料理指導と、料理された物の販売テストである。
・・・
次に向かった先は新都である、まだ名も無いが国都になる。
一族の移住先の本命であり、約束の地だ。
竜三、麻呂、辰影、夕子、辰尾、響とドルン、ドラン、ドリーと
挨拶の後、辰尾、響はドーラ、ロベルトは将来の迎賓館の料理と接待の
為の建物やマナー等のすり合わせや、準備の段取りなどを始める。
竜三、麻呂、辰影、夕子、アーシアと数名のロベルトの部下達は街を
見に出かけ、文化の程度や技術力をチェックしていく、
移住で日も浅いが、持ち物などで当たりを付け、別の街で確かめる。
久しぶりに会ったアーシアは女王の風格が感じられる。
二人の雰囲気に、「この人が嫁仲間?」と凛、涼子が近づき話始める。
翔子とジュリも「私もだよ」って…
・・・
さらに神国アラルに向かう。
ダービットに兵舎を借りて蘭、凛、涼子、翔子、恭平、ジュリと僕で
合宿と成った、美咲は涼子、凛との再会に泣いた、志保も見知った顔に
飛び込んできた。雄二、武史は不貞腐れた様子が消え、雰囲気も良い。
昨日の狩の結果が大きく作用している様だ。
ここで寝ると決まった時、女性達の顔色が悪かった。
人数分の寝袋等は有るが、部屋が不潔と言いだし、掃除がしたいらしい
お昼迄には時間も有り、設置して有る寝具とか洗濯や干したりしたい
との要望で、ジュリだけ連れて商人探しに出る。
ーーー
商業ギルドは荷馬車の輪っかをシンボル化したものと、特産品を
アレンジしたものだそうだが…、見つけにくかった。
こちらの世界で言う商工会だ、売買の為の一切の便宜を図るし、
祝いや行事の際の、広場や公共の場の場所借りや、警備の段取りの
交渉や手続き等を一手に行う。
基本的に直の取引は無いが、街全体とかの話に成ると纏めに入る。
原則取引先を照会する、照会先は思惑や、力関係で決まる雰囲気かある、
「初めまして、オリバーと申します、御用の赴きは、どの様な事でしょうか?」
「リューと言います、売りたい物が有り、店を紹介願いたい」
わざと空間から出す、日用品の石鹸、シャンプー、テイッシュ、
調味料の塩、胡椒、タオル等、広げて見せる。
応対のオリバーは目を見開きワナワナと震えている。
「空間から出すだけで驚きます、貴方が欲しい、如何程持てるのかそれだけでも、
気に成りますのに、更に見た事も無い商品ばかり…、触ってよろしいか?」
説明をしながら渡して自由にさせる、もう、あれこれと自分だけの世界だ
「何処で、これを…、いや失礼を」
「どうだ、売れるルートは有るか?」商人の目が光った。
「貧乏人には買えますまい、売るなら貴族、うちのギルドから紹介は
二軒ですな」手がハンドベルに向かうのを[収納]消してしまう。
驚いている間に、さっらに渡したものを[収納]し、語気を強めて
「先に言っておく、見せたのはわざとだ、ドアの外で耳を当てたり、
数人控えてるも判ってる、それを使うも良し、話を進めるも良しだ」
こちらの態度に、羊皮紙の端切れに書かれた地図を渡される。
「このお店へお願いします」渡された物を仕舞いながら
「もう一件も紹介頼む、胡麻化すなよ」
さすがに不意打ちが出来ないと知り、大人しく出してくれた。
ーーー
最初の紹介の店は大店だった、担当者が出てきて査定に入った、
ポルコの鑑定を受けて有り、価格は解っている、それに比べ
価格は大幅控えめ、ドラゴンの宝玉は屑扱い。
売り先の様子を見る為に、長期に取り引きをしてくれる所がよいが、目先の儲けしか
頭になさそうだ、長期的な商売等、全く考えていない。
目に余り、売らずに帰る様子を見せると焦りだした、逃がす気はないのだろう。
「店主を呼びますので、暫くご猶予を」引き留めにかかる
「会ってもしょうがないよ、値段が変わる訳では無いでしょ」
「私では決めかねます」「も少し真面なら」と呟くと番頭は俯く
「貴方が決めたのがこの値でしょ、ならこちらは売らんだけです
店の主人と、ギルド長は同類でしょう。
口車で丸め込むか、脅すかを店主が決めるのでしょ、買い叩き過ぎだね」
案内された廊下を戻りながら、主人らしい者を見掛ける。
如何にも「悪よの~」の風格が漂う
「貴方も見張られているのは判るけど、まあ言うだけ無駄か」
ドタドタと音がする、相当慌てているらしく走って来る。
目が合う「私、主人の…」[転移]
「何処へ消えた、探せ…、探せ…」
ーーー
後で紹介された店に行く、屑と言われたものを出す
大番頭が主人を呼んだ、物を見た主人が「行き成りでは手に余ります、
少し時間を頂ければ…」口籠りだす。
これが正常な反応らしい、ここの店舗は全ての教区に店を出し、最大で
教皇フリードにも重用されるらしい。
「ああ、競売は任せる、手数料は1割でいいか?」「貰い過ぎです」
日用品を出し、客の反応を聞く事を条件に、結構な量を安めに売り払う
ロンドjrと言い、親父が会長、別の教区の街に本店がある。
「のう、そこの者これも競売にかけよ」渡された石を見て主人は怯える
「怯えんでもよい、お主は正直じゃ、主様、この者と絆を結ぶが良い」
「瞑目して心で答えよ[絆を結ぶか?]」[お願い致します]
「これはグリフォンの涙と言う、我が嬉しさで涙する時に、零れ落ちた
雫が固まった物だ、我の感情に起因しており、一生に幾つも無い。
で、あればフフフ、これは主様との出会いの証じゃ、故に喜びを分とう
金で買える喜び等笑止だが、金持ち程不幸でもある、じゃからして
喜びを与えるのじゃ」色は七色、持ち主の気持ちで色の変わる宝石、
これに係る者にも喜びが訪れると言う。
これを持てる者はグリフォン以外には、王侯貴族しか考えられず、
人化は女性との話と纏う空気で正体を見破り店主は怯えたのだ。
「ポルコはしってるか」
「はい、隣国に本店を置く商会の主人かと」
「正解、…」商業ギルド、先程の店の件、三世の件等必要な事を教え
まずは商品に対する反応をリサーチしてもらう事にして、
ポルコと連絡を取り、見本のすり合わせをさせる事とした。
隣国への伝手に、未知の商品ルートの確保ができるロンドjrは歓喜した。
ーーー
騎士舎に戻ると訓練場での、打ち合う姿に驚いた。
蘭、凛は爺達に仕込まれているから想定内だが、恭平、翔子、涼子すら
様に成っている、後で聞いたが三人共ヒーローモノに憧れて、
身内の指南できる人の元へ通った期間が有り、この世界へ来てから
急に進化したとの事だった。
・・・
昼食はレトルトで済ます。
チンのライスにチンのカレー、ハヤシ、卵丼、牛丼、マーボー丼…
好みで食べる、電子レンジが無いのでお湯だが、意外に時間が掛かる
結構な量はアイテムボックスに有るが、時間が有ればチンにする。
魔法の火加減は意外と難しい、急激に高温になる為、容器が爆ぜる
熱湯に手を入れる事は無く、お湯は45度以上はイメージし難い
水の沸騰のイメージも蒸気が出始めれば100度だが、維持が難しい
・・・
グラスカメラON、ウエブカメラON
食後、勇者共々街をブラつく。
用途の判らない道具が多く、観ていても面白くない、
蔓や竹で出来た、かごやバスケットは非常に丁寧なのもある、
飾り箱に宝石箱、木製のアイテムボックス、これらがこの時代の物入れ
陶器も分厚く重い、コップや皿は陶器の他、木製も多く、
割れ無いので使われるのだろう、桶の小さいのはジョッキかも
中古が意外に多く、衣類、靴、袋類は種類も数も多い
産業革命前であり、少数生産、規格の不揃いの時代だから自分で作る
オーダーで作るの二択が主流、店のつるしも買って直すのだ。
御下がり、お古は当たり前、「お古も商売に成りますね」
アクセサリーも夜店の方がマシかもしれないと思いつつ、
気に成る物を買い込んでおく。
布や皮のバッグも有るが、バタ臭いデザインが多い
露店の果物も野菜も種類も多くなく形が悪い、土産用にできるだけ
多くの種類を買う、マジックボックスなので重荷に成らない、
香辛料は少なく高い、肉は匂いがきつくなく、綺麗な物を
ブロックを大量に買い込む、時間停止で冷蔵庫変わりだ。
アイテムバッグやアイテムボックスは存在し、身分が高い者は持てるようで、
僕達の服装は貴族に見えるらしく、まずは絡まない。
グラスカメラOFF、ウエブカメラOFF
ーーーユーチユーバーのお仕事
〝異世界生活、勇者四人組編”
③アラル街市場風景、勇者目線
〝異世界生活、龍司編”
⑥アラル街市場風景、龍司目線
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます