第26話 最後のrewrite
「今までありがとう。」
「いえいえ。私はただ貴女達を助けたいだけなので。」
「どういうこと?」
「私が昔人間だった頃に貴女達に似た友達がいたんです。でも私はあの先生のように罪を犯した。今度はそれを無くしたいって思ってしまったんです。」
「そうなのか…」
「そうです。私はrewriteしてその罪を償おうとしたのですが叶う気配すらありませんでした。だから私は最後にrewrite本体になることを決めたのです。このまま自分の意思や体を引き継ぐ代わりに、この世界から私の記憶を全て消すという契約をして。」
「そんなことがあったのか。自分のその決断は間違っていたと思うか?」
「私はこの決断は間違っていたなんて思いません。後悔もしてないです。」
「なるほど。俺もきっと後悔はしないな。」
そう言うと彼女は笑った。
「最後のrewriteは何にしますか?」
「最後のrewriteは四井先生の人生から殺しを除いてほしい。」
「そうですか。わかりました。」
そう言うとあの白い空間から元の世界へと移動した。
そして、彼女は四井先生の隣にいた。
「あなたは誰?」
「それでは始めます。」
彼女はその言葉を無視して、紅空の時と同じく光を放ち四井先生を包んだ。
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