第21話 あの日

目を開けると俺は教室にいた。

時計を見る限り5時間目の授業中だ。

黒板を見てみると10月10日と書いてある。

どうやらあの事故の日にrewriteしたみたいだ。


「授業終わるまであと15分もあるのか。でもキリのいい所だし…今から自習にします。」


先生の言葉にやったと話し出すクラスメイトもいた。


「お喋りタイムじゃないぞ。」


そう言いながら縛っていた髪を下ろし、寝る体勢を作る先生。

割と俺はこの先生のこの感じが好きだ。

ダラダラしている女の人は基本好きでは無いけど、仕事で疲れていて寝るっていうのは僕の中では良しとしている。


「それにしても学校懐かしいな。」


俺は独り言を呟き、眠りにつき、ひと時の休息を味わった。



キーンコーンカーンコーン


授業終了のチャイムがなる。

その音で俺は目が覚め、これからどうするかを頭の中でシュミレーションしながら掃除に取り掛かった。



「お待たせ!」


校門で待っていた俺に笑顔で声をかけてくれる紅空が目の前にいる。

それだけで十分幸せだ。


「よし、じゃあ帰ろっか!」


俺は紅空に手を引かれて校門を出た。

ここからが本番だ。

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