第15話 解決策

「事情はわかった、協力する」


「ありがとう。ちょっとわかったことがあるんだけどさ、最初に紅空を亡くした日、10月1日は金曜日だった。だけどrewrite能力を使ったらその日は休日になっていた。紅空が死なない世界はきっと学校へ行かない休日。」


尊狗は顎に手を当てて考えた。


「うーんなるほどな、でも結局休日に死ぬんだよな?」


「そうだ。そこが問題なんだ。休日に生きてるけど、休日に死ぬんだよ。」


「もしかしたらそこがポイントなのかもな、休日なら死ぬ可能性が五分五分とか」


「逆に平日なら100%死ぬとか?」


「ああ、そう言うことなんじゃないか?」


「確かに…それはそうとして、どうしたら紅空は助かると思う?」


「うーん、代わりに誰か死なせるとか?死ぬ人数が決まっていてたまたまそれに紅空が選ばれたから死んじゃうとかありそう」


「アニメでありそうだな」


「rewrite出来るなら試すのもありかもよ」


俺は人を殺すことに抵抗している。

いくら殺したことを取り消せたとしても、自分の記憶に残ってしまうからだ。

悪夢に唸られる毎日を送るのはごめんだ。


「俺殺すのはちょっと…」


「それで紅空が助かるかもしれないのに?」


「もしそれで紅空が助かったとして、殺された人は死にっぱなしだぞ。そんなの胸が苦しいし、トラウマになって眠れなくなる。」


「じゃあ俺で試せよ」


「えっ!?」


その言葉に驚きを隠せなかった。

尊狗が俺を信頼して言った言葉。

自分の身を投げるようなこと普通じゃ出来ないのにどうして…

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