屋上にて
最強を歌った魔術師。
放たれたその言葉を、うたを、ぼくはずっと、いつまでも聴いていたい、だけなのだ。きみになりたい。ぼくは傲慢だから、少しでもきみに近づくように、屋上で叫んだ。叫んだ。届くはずのない声を、張り裂けるまで。ブラジル人に届くように地面に向かって叫んだ。自由なぼくはもう、どこにも行きたくはなかった。ぼくだけにしかできないなどという妄想から解き放たれる。
わたし、まだ、きみになりたい。
制服を脱ぎ捨てて、
校舎の屋上、
今日、落下する。
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