第11話 出店
次の日、バイセルさんのいる商業ギルドへ行ってお店の事を話し合った結果、中央通りから少し外れたところの土地が余っているらしく中央通りの土地使用代よりも3分の1程の料金で借りられるのでそこを借りることにした。
お店の裏手側に居住スペースがあるのでこれで宿に泊まることをしなくて済むので一安心!
土地と家の料金含めて月に小金貨8枚(8万円)、土地と家の購入には金貨200枚(2000万円)だそうで、そこまでお金を持ってないのでいつか収入が安定すれば土地と家を買いたいなと思いながら、中央通りはこれの3倍なのかと感嘆していた。
場所が決まった所で、次に店舗でのスタッフを決める事になった。
最初でどの位の営業日数でどの位の収入になるかもわからないので、先ずは一人
人材は子供から老人までいるそうで今回紹介された3名は、男の子と大人の女性、男性だった。
条件は、男性→女性→男の子の順に簡単になっていて
男性は雑貨屋の経験者で希望は店の副店長になることを絶対条件。月金貨2枚希望
女性は未経験だけど簡単な計算はできて主婦なので休暇も必要だから少し安い。月小金貨6枚希望
子供は初仕事で、本は読むのが好きで計算等は得意。月小金貨2枚と銀貨5枚希望
経験者っていうのは嬉しいけど、先ず男性と長く居ることに耐えられないので、男性は無理…後、副店長が絶対条件っていうのが乗っ取られそうで怖い…
女性は月の金額的にも難しくはないし、接客もできそうだからいい感じ。
子供は不安はあるし接客も苦手そうな雰囲気だけど、計算等得意でこの金額だから一番金額的には失敗しても安心…
う~ん…と悩んでいると、バイセルさんが
「悩まれているようですね。私感ですがオススメは少年です。一度面談をしたのですが、私の聞いた計算の問題を全て即答で回答しているのと面談でもスラスラと話ができていたので、非常によろしいかと。」
バイセルさんのお墨付きかぁ…女性の方がまだ話しやすいとは思ったけどそれなら今回は男の子にしようかな。
「わかりました、では男の子でお願いします!」
「ありがとうございます。では紹介いたします。」
と言うと男の子以外の男性と女性は退室して、男の子がこちらに来た。
「採用ありがとうございます。僕の名前はブランです。初めてのお店での仕事で拙いところもあると思いますが、どうぞよろしくお願いします。」
暗い紫色の髪、前髪で顔があまり見えなくなっていて、子供にしても結構痩せている体型だったが、実際話してみると丁寧で接客も余裕でできそうな感じだった。
前髪で目を隠すタイプの人ってコミュ障って偏見だったけど、私よりしっかりしてそう!?と若干のダメージを負いながらも
「よ、よろしくお願いします…」
とちゃんと返事をした。私もちゃんと話せるようにならないとな…
「天音さん、出店日はいつに致しますか?お店自体はいつでも開店できるように清掃などは済ませておりますので居住もしていただけます。」
「それなら、少し考えてから商品とかも決めたいので明後日に開けたいと思います!」
「かしこまりました、ではまた明後日お店にお伺いさせていただきます。それまでは軽く雑貨屋ということで、お店の宣伝をしておきますね。」
明日から我が家だ!と少し楽しみにしながらもやることが一杯なこともあり「頑張らないとなぁ」と思う天音であった─────
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