第10話 お祝い
帰宅して時刻はわからないけど夕暮れ時。
今日は、ソフィーさんとグレイさんが私に早めの出店祝いをしてくれるそうだ。
お店は
今のところ干し肉とパンしか食べてないから、不安もあるけどグレイさんたちのオススメだからきっと大丈夫だろう……
鳥の都亭に到着。
屋根に鳥型の看板がついている、鳥の愛を感じるなぁ…
ソフィーさんたちは先にお店で席を取っておくとのことで、中にいるそうだ。
ソラも連れてきても大丈夫らしいので連れてきたけど、ホントなんだろうか…
深呼吸して、深呼吸して、深呼吸をしたら入る…深呼吸…もう一回くらいしておこうかな…
数分してから覚悟を決めて扉を開けて入った。
「いらっしゃいませー!!!!」
ひぃ……満面の笑みに大きな声…怖い…
プルプルと体を震わせていたら、グレイさんが声をかけてくれた
「嬢ちゃん!こっちの席だ!」
グレイさんの声を聞いて少しだけ、安心した。
ソフィーさんが「天音さんとソラさんはそちらに座ってください。」と対面の長椅子に座らせてもらった。
「あ、ありがとうございます。すみません遅くなってしまって…」
「嬢ちゃんのお祝いなんだから気にすんなって!今鳥の料理と飲み物頼んでっからもう少し待っててくれ!」
鳥料理どんなのだろう…美味しいって言ってるし焼き鳥とかかな…?
少しすると飲み物と料理がきた。
見た目が北京ダック?みたいな料理が来た。
でも北京ダックみたいに茶色くないし、窯で焼いただけって感じかな?
「これがこの店のオススメ料理で、鳥の塩焼きですね。内蔵を取ってから塩を内と外にまんべんなく付けて窯で焼き上げるのが肝だそうです。」
なるほど、塩焼きなんだ。それなら確かにシンプルに美味しいかも……
とか考えているとグレイさんが鳥を綺麗に取り合わけてくれた。デキる男の人だ…
食べてみると、皮がパリッとしていて塩は少し辛めだけどしっかりした味で美味しい!
これはお酒とか合うだろうなぁ…
ソラも、ガツガツと食べて嬉しそうにしっぽを振っていた。
「すごく美味しいですね!少し塩辛いけどお酒がと一緒に食べるとちょうど良さそうでいいですね!」
「だろ!嬢ちゃんの飯もうまいけど、こういうのもいいんだよなぁ!じゃあ先に食っちまったが、こいつで乾杯だ!」
と、エールの入ったグラスを渡された。お酒はたくさん飲めないけど、これ一杯くらいなら大丈夫そう…
「それじゃあ、嬢ちゃんの出店祝に乾杯!」
エールは苦味が強くて少し苦手な感じだった……けど、鳥料理今度作りたいな…美味しい…
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