Miracle Star World 学校授業編

スターさん

第1話 言語学その1:母国語がわからない者たちPart1

これから、言語学の授業を始める。


まずは、お前たちに聞きたいことがある。



自分の母国語を「正確にかつ明確に」使えるか?



生徒1「はい!私は長い間母国語をしゃべってきたんですから当然ですよ!」

生徒2「きちんと使えますって!」


ギャーギャー


.......



残念ながらお前たちは母国語ですら使えていないようだな...


「!?!?!?!?!?」


まず、生徒1。お前がさっき言った「長い間」とはどのくらいの期間をさすのだ?

そして生徒2。「きちんと」とはどれくらいのレベルを指すんだ?


生徒1・2「それは...」


今回は、そういったお話をしていこう。


まず、あいまいさは誰からみても嫌われる要素だ。


なぜ嫌われるか。具体例を見ていこう。


Miracle Star Worldには、魔法が存在する。


魔法の中身を説明している文章2つをみてみよう。


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ファイアALv1

効果:とても小さい炎を1つ出す。


ファイアALv1

効果:1立方センチメートルの炎を1つ出す。

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お前たちが初めて説明文を見た者とすると、どちらが分かりやすいと思うか?


生徒3「下も文章だと思います!」


では、なぜ上の文章が適切ではないのか説明してみよ。


生徒3「【とても小さい】が入っているからだと思います!」


では、なぜ【とても小さい】がいけないんだ?


生徒3「えーっと...」


どうやらあまり理解できていないまましゃべっているようだな...

そこもおいおい授業で話すとしよう。


【とても小さい】が駄目な理由は「あいまいさ」が残っているからだ。


「あいまいさ?」


そうだ。とても小さいとはいったいどんな大きさなのか、お前たちはこの文字だけで明確に想像できるか?


「できません」

「無理です」


だろうな。だから、あいまいさは指示や伝達においては絶対に残してはいけないんだ。


「おーーー!」


だから、お前たちはこれからは、あいまいさを残すような指示はできる限りさけていくように!


「はーーーーい!!!」


これで言語学の授業を終了する。

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