第6話 仮病……

次の日、荒れた明那あきなは学校を休んだ……


明那あきなしか知らないクラスメート達は、皆心配するが、


オレは…知っている。仮病だって


今頃……新しいパパから金もらってんだろうな?


清純なイメージだった明那あきなの裏アカ……。


消そうにも、オレは考えた。




その頃……宮本さんが隣のクラスから俺に逢いにやって来た。


いつになく可愛い。

やっぱり宮本さんは可愛い。


1番好きだなって思った。


オレの青ざめた顔を見つめながら宮本さんが心配そうに見つめてくる。


『どした??』

その美しい天使が覗き込んでくる。オレはスマホを宮本さんに

見せた。



宮本さんが……

宮本さんが…

みるみる顔が青くなった。


しんみりする俺らは、クラスメートからも、何か知ってるの?と

問い詰められた。



見せたら?

見せたらアイツが終わる……。


オレはスマホを隠しながらも、

『いいや。知らねぇ』


そう伝えた。




その日の帰り道……。



宮本さんが…バカ正直に俺に言ったんだ。



『しばらくお互い頭を冷やそ?わたし達のせいだね?』


オレは宮本さんの方を見つめる。




『しばらくって?』



『分かんない❤❤』

『……でもね?』


『??』



チュッ……。




『!!』

『しばらく逢わない。わたし。』




微かに触れた唇を、そっと指で撫でる。その冷たい指先が愛おしく感じた。




オレ…と宮本さんは

また…離れ離れになった。

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