第3話 明那と俺と岬と宮本

明くる年、5年生になったオレ。

相変わらず陸上部で頑張っていた。


クラス替えの為に…明那あきなと近くに席が変わった。


宮本さんは…隣のクラスになった。

5年生……色めく異性関係。



多感な時期だからこそ、クリスマスだの、バレンタインだの、と


女子と男子は、バッツリとグループが分かれてしまっている。


意識し始めると、緊張する。



そんな頃……。

『宮本さんが…岬君と付き合ってんだと。』と…悲しいニュースが

入ってきた。



美男美女カップル。

目立つし。ナニモノ?!

宮本さんは、髪型をガッツリ変えたのだ。


ロングヘアーを少しだけ色が明るくて艶々していて、

大きかった瞳も、薄化粧で尚更なおさら可愛くて、


岬は、サッカー部で試合の度に

宮本カオルを招待していた。


誰から見ても

羨ましいカップルだった。ホント

非の打ち所が全くなく


まさに歩くだった。



そんな宮本さんに、別れを告げるべくオレは…明那あきな

告白を受け入れた。



悪友達は、口を揃えて

『やっぱりな?だろーと思ったわ。』

そんな中に明那あきなは…可愛らしい笑顔で


クラスに花が咲いた様に


恋する乙女は…何のそのっつって……なんだアレ…その……




明那あきなとオレは…いつしかお似合いカップルと学校中で

有名になりつつあった。



他校生からの告白もあったが。

オレは裏切る事無く、明那あきなを大切にした。



だが……ある日の夕方。



久しぶりに宮本さんとバッタリ合う。お互いぎこち無い。


『げ、、、元気??』



『お前は元気かよ?』


『わたしっ!』


『??へ?なに?』



『わたしっ宮本君の事……が…』


2人の間に沈黙が流れた。





まさかな……?

宮本さんから再度、オレは告白を

受けたのだった。



岬とは上手くいってない。

やっぱり、宮本君が1番楽しかった。と…普段はツンデレな宮本さんが……



本心なのか?分からないが、

一生懸命な姿にオレは思わず……



そう言って……真っ赤に染まった夕日の世界の中に

2人きり……。



俺たちは、固く誓った。

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