第11話  空色の…。


久々にパチに行く。


予算は2万…。


慎重に台を選ぶ…ってか、釘なんかわかりゃしないので、やっぱ、となりに若いおねぇちゃんが座ってる台を選んでしまう…。


ヱヴァだな。


476回、回してる。


アスカが、ここに座りなさいって言ってる。




数回、回したところでリーチ!


碇シンジの金枠…逃げちゃだめって言ってる。


こりゃ当たりでしょ?



期待に胸をふくらませながら長い演出を待つ。


そして、当然のごとく大当たり。

だが、確変にはいたらなかった。


まぁしょうがない。


時短に期待しながら消化する。




俺はレイやみさとに人気があるけど、赤木リツコが、かなり好きだ。


碇ゲンドウとリツコの母親が、関係をもっていたのを知りつつも、自分もゲンドウと愛人関係になる。


なかなか素敵なことだ。


子供が観れる時間帯のアニメだったのに、母娘どんぶり設定は中々興味をそそり、ゲンドウへのリツコの心情を愛しく思った…などと、考えながら、さらに打つ。




むなしく時短も終わった。


アイコスを取り出し、煙を燻らす。




それにしても、ここのぱちやの店員は若く可愛い娘しかいない。


みじかいキュロットに白の透け々のシャツ…。


なかなか目をも楽しませてくれる。


となりのおねぇちゃんもいい匂いだし………。



いかん!


勝負に集中しないと…。


今日は十万勝たないと…。


なぜかって?


今、俺は非常に貧乏だからさ…。


俺は自分を叱咤し台の液晶に注目する。


リーチは、かかるものも、つまらない演出ばかり…。


出玉も、のこりわずか…。


となりのおねぇちゃんもどっかに移っちまったし…。

台を変えようかな?

そう思い始めた…。


そんな時だった。




俺のお気に入りの下着を透かせた店員が、客の出玉を計量するために床においたドル箱を持ち上げたのだ。


ちょうど俺にむかってかわいい尻をつき出す格好で…。



一瞬だった…。



一瞬の出来事だった。


おねぇちゃん店員の、腰にぶら下げていた鍵が、しゃがんで立ち上がった瞬間にキュロットの裾をまくりあげたのだ。



空色のブラジャーとオソロのパンツ…。


俺だけが拝めた、空色のパンツは、春のそよ風のように俺の心を洗ってくれた…。



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