気怠げな午後
疲れたから少し休ませてね、
と言ってあの人は死んだ 気怠げな午後
吹けば飛んでいく砂みたいに全て過ぎてゆくの?
燦々と降り注ぐ太陽の光の
滲んだ部分(それは水に油が混じったのに似ている)に目を凝らしていると
何だか説明不可能理解不能の力がぶああって広がっていて
あいつらは何かを隠しているんじゃないかなって気がする
灯台下暗しっていうか、
僕らは五感で受け身の生命体だから
実は穴をずっと落ちてしまっていたり
思っていたよりずっと一人だったり
またはその逆に周りをぐるっと誰かに囲まれて指差されて笑われ続けているのかも
馬鹿みたいに涙を流して腹を抱えて笑っているからさ、
僕はダブルラリアットでぐるんと
顎下を抉るようにぐるんと体を回転させてやるとムカつく誰かが吹っ飛んでいるのかもしれない
そうであったら嬉しいって思うから、絶えず僕らはこの世界で所狭しと暴れ回っているのかなあ
と思ったりして
道半ばでも穏やかにこの世を去れたなら
素直に幸せなのかもしれない
安らかに地へ溶け込めたなら
僕らはきっと、
きっと何かをするために生まれてきた
そして還るべきときに還れたんだって気がするから
遠い未来には同じように死のうと思った
やんわりと 薄いベールをかけるぐらいに
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2014年4月頃?作
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