パーフェクトモーメント

氷漬けされたように透明で


君の前を隔てているの?

私の前を隔てているの?


どっちでもいい

本当はひとつの勇気だってこと

私は知っているんだ


雪解けの季節が来る前に

君はそこを去ってしまうでしょう

辺り、溶け出した煌めきが

この不安な心揺らしてしまうまでに


あと幾つ星の降る夜を越せば

それが完璧になって訪れるの?


もう、疑いたくない!

決められていた未来を

君がいた、その前は


私ずっとしゃがみ込んでた

誰もいない世界にひとりで


でも楽しさ見つけていたよ

目の前に訪れた光景の一つ一つに――

純粋にただ魅せられてた


この目の前を覆う壁は

漏れる吐息のひとつで

透き通っていくように越えてしまう

この心揺らして……消えてく


欲になんて負けなければ

神様はみんな平等で

完璧な世界がきっと、誰も皆に訪れる

迷いながら手を出せば

待っているのは絶望で

叶わぬこと知りながら、私どこまで墜ちてく


――ほら、空が見えるよ

仰いで、落とされるのが似合いだね

地の割れ目に身を投じよう

永久に目を閉じよう――


最後に君が見えた


(流転)


雪解けの季節は

予告もなし突然で

受け止める覚悟ないまま

私のもとに訪れる……


---

2016年2月作

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