第2話 胸糞マスゴミと違和感
僕は警察に電話をしできるだけ急いでくるよう頼んだ。
警察は半信半疑といった感じで返事をして電話を切った。
俺は鈴音の側まで行くと
「大丈夫か?」
と声をかける。
すると鈴音は
「大丈夫な分けないでしょ。」
と少しキレ気味に言ってきた。
しばらく無言が続いた。
その時間のおかけで落ち着けたのか鈴音は
「何でこんなことになったんだろうね。」
と聞いてきた。
俺は
「分からない。」
としか答えられなかった。
するとピンポーンと呼び鈴が鳴る。
鈴音に
「お前はここにいろ。」
と言い玄関に向かう。
ドアを開けるとそこには4人の警官がいた。
警官の4人は中からの臭いで違和感を感じたのか年配で一番偉いと思われる警官の人が
「中に入れてもらえるかい?君。」
と優しく声をかけてくる。
僕は
「どうぞ。」
と鈴音の居るリビングまで案内する。
新人さんだろうか。
若い警官2人がその光景を見ると同時に外に駆け出していく。
年配の警官2人は
「これは。」
と言葉を失っている。
そしてその中で鈴音が何かを探しているのを見た。
鈴音に何をしているのか聞くと
「何か無いか漁ってた。」
と答える。
年配の警官2人は正気に戻ったのか、1人は
「応援呼んでくる。」
と外のパトカーに向かい残ったもう1人は
「話を聞いていいかな?」
と真剣な目をこちらに向けている。
僕は
「構いませんよ。」
と言い鈴音に
「行くぞ。」
と声をかけた。
「分かった。」
と何処か空返事をした鈴音は
「その前に水。」
と言いキッチンへ向かった。
鈴音と一緒にパトカーに乗り警察署へ向かう中年配の警官さんは
「家に人が入るけどいいかい?」
と聞いてきたので
「構いませんよ。」
と答えると
「そうかい。」
と言い無言の時間が続く。
痺れを切らしたのか
「何があったんだい?」
と聞いてきたのでありのままを告げると気づいた頃には警察署に付いていた。
警察署ではパトカーの中で答えたことをもう一回答え家まで送ってもらった。
すると家の周りには大量の野次馬とマスゴミが湧いている。
鬱陶しく思った僕は警官に
「どうにかできませんか?」
と聞いてみると人数が多すぎるのか難しいと言われたため無線でとあることを伝えてもらうよう頼んでみた。
案外それは許可が貰えその作戦を実行することになった。
作戦は至ってシンプルだ。
「裏口から入る」
だ。
出来るだけ裏口に近い場所に近づいてもらい走って中に入ってくだけだ。
そして1時間程経って警察は
「後日また来ます。」
と言い帰っていった。
そして俺は朝吐いたゲロが服に付いてたのに気づき風呂をためて鈴音に
「一番風呂どうする?」
と聞くと
「ちょっと考え事があるから先入って。」
と言われ鈴音は二階の自分の部屋に戻ってった。その為一番風呂を頂いてる。
風呂に入って落ち着いたからかこれが現実であるということを実感する。
「はぁ。何でこんな事になったんだろうな。」
と独り言が漏れる。
そして落ち着いたためかあの悲惨な光景に疑問が残る。
家具が散乱し血が飛び散り、臓器がぶち撒けられている。
しかも血に関しては壁一面とも言えるぐらいの広さだった。
顔や腕は原型が残っていたが首や肩などの付け根に当たる部分は千切れたような感じだった。
家具は倒れたりはしているものの意図的に壊したような感じはなかった。
そこから考えるとバット等の打撃系の凶器では潰れたり凹んだりするはずだがそれは見当たらなかった。
包丁系統では家具が散乱するわけがない。
銃火器等では内蔵がぶちまけられる理由がわからない。
毒なら散らかるわけがない。
いくら考えても何も浮かばず考えるのを放棄しようとしたとき
「コンコン」
と風呂場のドアの音がなる。
時間を見ると何時もよりだいぶ長風呂していることに気がついた。
そのため
「悪い。今上がる。」
と急いで上がろうとすると鈴音は
「それもあるけど私が風呂入ったあと話があるからまだ寝ないで。」
と言い気配は消えた。
理由は分からないが急いで上がったほうがいいのはわかったため。
風呂から出て体を拭き
「上がった。」
と鈴音の部屋の前で言い部屋に戻る。
そして寝ないよう読書をして妹が上がるのを待つのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます