文明発見だ! 多分……

気絶から復活したあと、無事に地球に戻ることができた。首を切断して回復したときに、余った体はアイテムボックスに回収してある。

神秘の詰まった私の体を放置してたら絶対ろくなことにならないしね。


もし、次元の狭間に放置して。何らかの原因でどこかの次元に、私の体が落ちたとしよう。

そこに知的生命体がいた場合、神力とか神気、私特有の神魔力で超強化されて神一歩手前の存在になる可能性もあるからね。


地球に帰ったあとつくねに怒られちゃった。

もうちょっと私自身を大切にしろってさ。

まぁ、あの時はつくねを安全なところにやることで、頭がいっぱいだったけど。今思うと私自身も、異空間に行くことは確かに可能だったね。


まぁ、つくねはその事に気がついてたみたいで。私が一緒に来なかったことを怒っていた。

ちなみにつくねを送った異空間は私が剣の修行をしていた異空間だよ。


やっぱりつくねは優しいね。


つくねから説教をされたあと、エルフとドワーフが住んでいた場所を跡形もなく消し飛ばして、魔素で山と森を生やしておいた。





これが全部1週間前の出来事だね。


ところで私、最近気づいちゃったんだ。

大きな文明に触れてないなって。


いや、触れるというよりかは見てないなって。

私が見た人間の文明ってエレスの国ぐらいだからね。あの村の人たちは文明……いや、凄く高度な技術とかどこからか仕入れてきてるけども。

私の思う文明は沢山の人がわんさかいるわけ!

エルフとドワーフも冶金技術とかは進んでたけども規模的には村の域を出なかったし。


だから、私は今どのくらい大きな文明ができてるのか確かめようと思っている! というか確める!


実際、どのくらい大きな文明できてるのかな?

エジプトのキザのピラミッドだっけ? ギザ? キサ? まぁ、いいや。そのピラミッドとかもあるのかな? 流石にもう少し先の未来かな。

大きな1つだけあるピラミッドは見てみたいよね。

あ、でも実際には3つあるんだっけ?

何らかの原因で2つが消えたとかなんとか。

スフィンクスも下半身だけじゃなくて、きちんと上半身も存在していたらしい。


他にもいろいろ私がいた時代で、消失してた有名だった物も見れるってことだよね。

これから先の時代が楽しみだなぁ……!

あ! あとはなんでそういうのが消えたのかもわかるしね。地球七不思議の1つ円形に消失した大陸もまだないみたいだし。

そう考えるともっと楽しみになるね。



『つくね、少しだけ速く走るけどついてこれる?』


「ピィィィ!」



つくねに目をやると、そこには私がつくねと最初に出会った時の姿を少しだけ幼くしたような。この前までのヒヨコが成長した姿があった。

この姿は地球に帰ってきて2日くらいして私の目の前で急激に成長した。

正確に言えば炎に包まれて体を作り替えていたの方が正しいけどね。

魔物は強くなるときに姿形が変わるときがある。私は進化で変わっていてちょっと普通とは違うんだけども。


それで、魔物で実験したときに魔物には成長の仕方が3種類あることがわかった。


1つは普通の生物と同じようにだんだんと成長していくタイプ。


もう1つはそもそも成長しないでその姿のままのタイプ。ただし見た目は一緒だけど強さが他とは比べ物にならなかったりする。


そして最後に、つくねのように体を再構成するタイプ。


このタイプはさらにそこから色々な種類にわかれるんだけども。

つくねはその中でも、自身の体内に魔力を貯めておいて。その魔力が一定量に達したら自身の姿を成長した姿に変えるタイプだ。

普通に成長するのと一緒じゃないのかと言われれば確かにそうかもしれないけど。

それは見た目だけの話だ。

中身は全然違う。


それらの特徴を持った魔物を観察してわかったけども。

一番の特徴は最初はものすんっっっごく弱い! 普通の動物、なんなら犬とかにでも負けるんじゃないかってくらい弱い。

魔法とかを使える魔物なら犬にも勝てるかもしれないけども、己の肉体のみで生きるタイプの魔物は本当に弱い。

でも、一度の変化でどんどん指数関数的に強さが上昇する。

最初の弱さにはバラつきがあるし、変化後の変化もバラつきはあるけど。


基本的に最初は犬に負けるほどの強さ。


次の変化で人を一対一で蹂躙できるんじゃないかってほどの強さ。


その次は生態系の頂点に立つほどの強さ。


ここからは変化が止まる個体も出てくる。

次に小山を消せる程の強さ。


さらに変化すると1つの攻撃で谷ができて山が抉れる。


こんな感じでどんどんどんどん強くなっていくんだよね。私が確認した中で一番強くなったのは蛇の子なんだけど。

まずサイズが凄いことになったし、動くだけで渓谷が出来て山脈が削れるほどになった。

ちなみにちゃんと削れた山脈がある場所は私の神域だよ。

その子、動くのがキツくなったからなのかいつの間にか小さくなれる術を身に付けてて、今では神域の一角でのんびりしてる。

大きさだけだと私の大きさ越えちゃったのは驚いた。



まぁ、そんなことを考えていると人の気配が沢山する場所を見つけた。

場所は日本のお隣、中国ら辺だ。

人の気配がしたのは結構大きな河の上流だった。


その周辺に行ってさらに詳しく探してみると、結構な人数の人達がいることがわかった。

その光景を見て思ったことといえば。




なんか……なんかしょぼい。



いや、ね? あの村の人達の技術力と比べちゃったらそりゃ文明レベルが低くも感じるし、エレスが治めてた国よりは小さいからさ。

こう……ね?

やっぱり、しょぼく感じちゃうんだよね。

ま、まぁ! 畑っぽいのを所々作ってるし!

そこの点で言えば文明レベルが高いって言え……るよね?


つくねも私の頭の上から人々を見てたんだけど。全体の様子を見てしょんぼりとしてた。思念を集中して読み取ってみると、どうやら鍛冶がされてなさそうだったからしょんぼりしているようだ。

つくね、気持ちはわかるよ。


発見した大きな集落、まぁもしかしたら国を見てつくねと一緒に少ししょんぼりしていると、感知の中に弱々しく反応する気配を感じた。


これは、あっちか。

弱った気配を感じた方向は鬱蒼とした森だった。この感覚からして多分、人間が弱ってるんだと思う。

ちょっと行ってみよっか。




空中を進んでいくと、森の中に倒れている人影を私のスゥーパァー凄く良い眼神狼眼がとらえた。


てなわけで………



すたっと着々。



倒れていたのは少年だった

多分この時代の文明レベルだし、平均寿命とか考えたら成人してるんだろうな。

あ、音に気づいて開いた目と私の目があった。



『……………………』


「……………………ッスー」



少年は全てに絶望したかのような顔をしたあとに全てを諦めた顔をしてまた目を閉じた。


ちょっと待って!? そんな諦めた表情しないでよ!?

確かに倒れて動けないときに、目の前に狼現れたら絶望して全てを諦めるかもしれないけどさ!


グ~~ギュルルルル


そんなことを考えていると少年からそんな音が聞こえてきた。


ん?


よく耳を澄ますと少年の胃から聞こえてきたことがわかった。

今でも少し胃が収縮している音が聞こえる。



『もしかして……お腹が減ってる?』



少年に聞くと急に思念が伝わってきたことに驚いたのか、目だけ辺りを見るようにキョロキョロしたあと私に目を止めた。



「ど、動物が喋った……?」


『そうだけど。お腹空いてるの?』



ありゃ、今度はポカーンとした顔して固まってしまった。

この反応も慣れたね。

とりあえず、果物を用意した。

水分が多くて数日食べてないときに食べても胃が驚かないことは確かめてある。

あと、熱帯のところの果実はなんか駄目だった気がするし、そこのは用意していないよ。


目の前にボトボト果物を落とすと、少年は恐る恐る手にとって一口食べた。



「……うま…………」



少年は呟くと一気に食べ始めた。

シャクシャクという音を立てながらドンドンと食べていく。


さて、どうしよっか。これ。





────────────────────────────


おぉぉ………キャミッ


なんということでしょう。

あと2日もない時間で年越しですよ。

そんな中ここに貼るは、クリスマスイラスト&ちょい話的なやつのリンクであります。


https://kakuyomu.jp/users/oukyami/news/16817330669011244556


次に投稿するのは来年ですね。

では、よいお年を!

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