あの村の人達がおかしいだけで、他は普通·······だと思いたい。

掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り掘り·······


ドドドガガガ


お?柔らかい土になってきた。

てことはそろそろ地上が近いね。

よし!一気に行こう!


ザクザクザクザク!!!



ボコッ···!



久しぶりの地上だ!!


おぉ、岩肌剥き出しの山が結構あるなぁ。

ちょっと、探索しよっと。


見渡す限り


森!


森!


森!

森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森もりぃぃ!!

そして~遠くに岩肌の見えた山々!!

あれだね、アルプス山脈モドキだね。

アルプスじゃないだろうからモドキもクソもないけど。


やっぱり自分が作った景色よりもさ、自然にできた景色の方がこう、雄大さ?凄い!って感じがあるね。

精進あるのみ!


とりあえず目指すは、あの森の中!

新しい食べ物とか、そういうのがあるかもしれない。

ならば行かねばならぬと言うものよぉ!!


全速力!·······だとこの辺り一帯が壊滅的な状況になるから、良い感じのスピードで駆け抜けてやるぜべいべ!

私のスピードについてこれるかな?!!



───────

──


あれから数時間ほど森を探索してるんだけど。

ここ·······


スッゴい、毒の宝庫だね!!


見てみて~!このキノコ、かわいい~!

ねぇねぇ、このお花もかわいい~!!

でもね?これ全部毒なの~!!


そんな会話が聞こえてきそうなほど毒を持ってる植物がたくさんある。

もちろん、ちゃんとに毒のない植物も生えてる、でも生きていくには結構厳しい所だね。


で、ここから西に行ったところは逆に、毒の植物が一切見当たらなくて栄養価の高い植物とかが大量にあった。


なかなか凄いところだね、この森は。

生物が生きていく上で絶望的な環境と、極楽のような環境が隣り合って存在してる。

まぁこの変な環境の原因はわかってるんだけど。


たぶん、この森は最初は毒ばっかりの森だったんだろうね。

それが何らかの理由で毒が中和、もしくは浄化されて無毒の植物、しかも栄養価たっぷりの植物になった。


それで、その原因って言うのがたぶん魔物。

な~んかあの極楽のような環境の範囲が神域に似たような感覚なんだよね。

まぁ神域の誰でも許可なしで侵入できるバージョンみたいな、凄い劣化したものだけど。


さっき探索してて、その事に気づいたから不思議に思って気配を探ってみたんだよね······


そしたらなんと!いたんだよ!!魔物が!!


見た目はサーベルタイガーみたいな魔物なんだけど、頭に角が2本生えてて雷をバッチバチに出してた。

たぶんだけど、その魔物が神域の劣化版を作り出してる可能性が高い。


まぁ魔物だから、どっちにしろ倒すんだけどね。

不穏分子は排除排除~!


てなわけでレッツゴー!とさっそく行きたいところだけど、今回は違う方法にしよう。

だから別の作戦を考えてきた。

その作戦は····


めっちゃ暗殺者ムーーーーッブで華麗に暗殺しよう作戦!!!!


どんな作戦なのかと言うと名前の通り暗殺者になる。

神狼ベルじゃなくて、アサシンベルになる。

ただそれだけ。

なにか理由があるのかって?

仕方がない·······この深い、深~いマリアナ海溝、いや深淵よりも深~い訳を特別に教えてあげよう。

それは···



暇!!!

飽きた!!!


ただその一言に尽きる!

それ以外ない!


いや本当に、切実にそれだけなんだよね。

今までの魔物の狩り方に飽きたから、変化を出すために、今までやったことがなかった暗殺者みたいなことをしようと思う。

いざ参らん!



─────


えーこちらアサシンベル。







相手に見つかった。






·······早いっ!見つかるのが早すぎる!!


地面から出てすぐに真上にいて、バッチリ目が合うとは思わないじゃん!!

めっちゃ目あったよ!?

向こうも思わず固まっちゃってたし!


地中から潜って感知で近くまで行こうとしただけなのに·······地面の中だとあんなにも感知にブレが出るとは思わなかった。

とりあえず逃げちゃったし追いかけよう。


潜水!!

いや、潜地?潜土?

まぁいいや!追いかけよう!



ザクザクザクザクドドドドドド



お、見つけた。

ん?おや~?何かもう1つ気配がある。

なんだろ、この気配。

な~んか親近感あるなぁこの気配·······



あ!人だ!!


え?ちょっと待って?!

人が襲われてる??!


これって私が原因·······?


ッスー


と、とりあえず襲われそうだから助けないと!

急げぇぇぇ!!!


ドドドドド!


目標確認よ~し!!

突撃ぃぃ!


ズボ!


バックンチョ!あれ?いない。

あ、早すぎたのか。


『あちゃぁ~外しちゃったかぁ。もうちょっとタイミング遅かった方が良かったのかなぁ。でも土の中だと感知も乱れに乱れまくっちゃうしなぁ』


まぁ良いや。

地上に出たから感知が普段通りになった。

辺りを見渡してみる。


左に目を向ければ髭モジャモジャのおじさんが何か抱えてこっちを見てる。

今度は右に目を向ければ、あの魔物がこっちを見てる。


ふ~む、今の私の格好って凄く意味わかんないよね。

タケノコみたいに生えてるわけだし。

とりあえず出よう。

よいしょ···っと。

ふぅ、さっさとあの魔物を倒そう。


早速魔物を倒そうと右を向くと。


魔物がお腹をこちらに見せ、スッゴい懇願するようにウルウルとした目でこちらを見ていた。


えぇ·····?



えぇぇ······どゆこと?

あんな顔とポーズされたら攻撃しづらいんだけど。

もしかして降参してるのかな?

うん、もしかしてと言うよりかは確定で降参してるね。

前世で犬とかがやってるの見たことあるし。


『え~っと君は降参するってことで良いのかな?』


私がそういうと肯定の思念が伝わってきた。

本当にどうしよう。

このまま放置するわけにもいかないしなぁ·······


『あ、君はここの森から離れることは別に問題ない?』


また肯定の思念が伝わってきた。

よし、決めた。

この子を神域に連れていこう。


魔物をこの地球上に魔物を、そのままにしておくわけにはいかない。

でも、あんな目をされちゃったら消そうと思っても消せない。

じゃあ地球上にいなければ良いじゃない。

そういうわけで私は、この子を神域に連れていこうと思う。


じゃあゲートを開いてっと。


『今から君には私が作り出した所に移り住んでもらうね。そこだったら好きなように暮らして良いし、とても安全な環境だよ。良いかな?』


魔物は少しだけ考えるような仕草をしたあとに、また肯定の思念を送ってきた。

ゲートに入るように指示したら、そのままゲートを通って向こうに消えていった。


よし、まずは1つの問題が片付いたね。

残るはこっちの、髭モジャのおじさんなんだけど·······


そっちの方向を見ると、ジリジリと私を見ながら後退する髭モジャが見えた。

うん、警戒されてるね。

まぁ、そりゃそうか。

あの村の人達の適応力がおかしいだけで、普通は警戒するよね。


あ、走って逃げ出した。

·······ちょっと追いかけてみよう。


◇ ◇ ◇

~???side~


な、なんなんだあの狼は!

大きすぎるだろ!

くそ、儂の命もここまでか·······

アレもあの巨大な狼に震えている。

つまり、儂とアレはこの狼の気分で生死が決まってしまう···!!


とても長い時間がたった気がする。

しばらくすると、狼がアレの方を見た。


む、あの狼の興味がアレに移った!

そうだ!今のうちにコッソリ逃げるしかない!

ゆっくり、ゆっくり、あの狼にバレないようにゆっくりと·······


な!?アレが消えた!?

ど、どういうことだ!?

あの狼か?あの狼の仕業なのか!?

ま、まずい、儂も殺されてしまう!


そんなことを考えていると狼と目があった。


くそ!もうゆっくり逃げる意味はない!

とにかく走って逃げる!!


──────

──


ハァハァハァ、ゲホッ


長い時間走ったせいで咳き込んでしまった。

ここまで来たら逃げれるだろう。

奴が捕まえようとしたのなら、とっくに捕まっているはずだ。


そう思いながら後ろを見る。


──っな!?


思わず声が出そうになったが抑えた。

あの狼が木の影から半身を出し、座った姿勢でこっちを見ていた。

巨大な目がこっちをジーッと見ている。

あれで隠れられていると思っているのか······ハッ!

いや違う!奴はわざとこっちに体を見せているんだ!

自分からは逃げられないと見せつけるために!


クソ!舐めよって!!

こうなったら、戦うしかない·······

奴がアレを消していたのは見た。

アレにも勝てない儂が戦ったとしても、奴には勝てないだろう。

だが!少しでも傷をつければもし儂の仲間とあったときに、儂を思い出し傷つけられると思い仲間に近付かないかもしれない。

たとえ仲間を襲ったとしても、仲間が奴を倒せるきっかけになるかもしれない。


つまり、今やることはできる限り奴の体力を削って傷をつけること!


近くに目を見遣みやる。

そして、一番近くにあった木に近寄る。


よし、この木で良い。

木を抱くようにして力を込める。


「ふんぬぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」


バキッバキバキバキ!


木をへし折るとそれを両手で掴み、さらに枝分かれをしている場所をへし折った。

いわゆる丸太といわれる一本の棒だ。


『えぇ···化け物はあの村の人達だけでいいのに。·······えぇぇ』


何か言ったような気がしたが狼が喋るわけない。

気のせいだ。


さぁ、来い狼め·······!

儂は死ぬ準備はいつでもできている!!!!

無傷で帰れると思うなよッ!!!!






────────────────────────────

HEY!オオキャミーだよ!


ギャグ時空VS勘違い覚悟ガンギマリダークホラーバトルファンタジー時空


ファイッ!!


地面から顔を出すベルのイラスト置いときます

https://kakuyomu.jp/users/oukyami/news/16817330662238585327


ついでに妖怪★とハート置いてけが目の前を通ります。

置いてけぇ~置いてけぇ~ついでにフォローしてけぇ~

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る