修復の旅という名の旅行への出発(修復2:旅行998)

あれから、女王に何で他の妖精達がくっついてくるのか聞いてみたら、どうやら私の魔素を吸収して元に戻ろうとしてるらしい。

そういうことならってことで、魔素を放出してあげた。


「我々のためにありがとうございます」


『いや、良いよ。そうだ、ちょっと試してみよう』


私はとあることを試してみることにした。

昔、ネロから神力と神気の扱い方を教わった時に、色々な力の使い方を教えてもらった。


そのうちの1つが神域の創造なんだけど、今からするのはネロから教えてもらったうちの1つをしようと思う。


その力の名は《眷属化》


これをすると、相手は眷属になり様々な恩恵がある。

ただし、眷属になるには双方の了承が必要になるけどね。


『女王、私の眷属になる気はない?』


「眷属?それは高位種族の方々が自分の配下を作るときにしている、あれですか?」


『ん~多分それだと思う』


「で、ではお願いします!」


『双方の了承を確認っと』


じゃあ始めようか。

まずは、神力をネジネジします。


ねじねじねじねじ

よりよりよりより


完成!


これで神力の糸ができた。

この糸を魂に巻き付ければ、眷属化の第1段階は終了する。

魂を見ることができない神もいるけど、大体は感覚でやってるらしい。

基本的に魂を見れない神は武闘派な神が多いらしいし、感覚派が多いんだって。


とりあえず、まずは女王の魂に神力の糸を巻き付けよう。

くるくるくる~っとな。


よし、できた。

今から眷属化の第2段階に移る。

今からするのは、巻き付けた糸を魂に馴染ませていく作業だ。

魂に馴染ませながらも決して糸を切らないようにしないといけないから、なかなかに精神力を削る作業だ。

神でも精神が滅入るから、眷属にするのは本当に気に入った者だけらしいよ。

そんなわけで今から一気に集中する。



───────────────────

───────

──


よし!完了!女王と繋がった感覚がある。


「!ベル様と繋がった感覚がします!」


『良かった成功だよ。これで女王に何かあってもわかるから良いね』


「我々のために本当にありがとうございます」


『いやいや良いよ。私も困ったことがあったら頼らせてもらうね』


「我々に解決できることならば!」


さて、そろそろ地球に戻ろうか。

言語の塔を修復しなきゃね。これ以上先延ばしにはできないし。


『じゃあ、私は行くから』


「わかりました。では、またいつか」


『またね~!』


私はそう言うと地球に帰還した。



久しぶりの地球だぁ!

そこまで久しぶりなわけじゃないけど·······地球時間からしたら久しぶりだ!


まずは言語の塔に行こうかな。


私はエレスがいる国に向かった。

そういえばエレスはまだちゃんと生きてる。

エンリちゃん達は60代で亡くなったんだけど、エレスはなんと現在89歳!!!


2人が亡くなったときはすでに87歳だった。

この時代でここまで長生きするのはヤヴァイよ。

村の超人達でもここまで長生きはしないもん。

妖怪超えて大妖怪だよ。

まぁ、本人にそういったら「一番長生きしてるあなたが何を言ってるんですか」って言われた。

ぐうの音もでないとはこの事か·······ぐう。


お、国が見えてきた。

今回は転移じゃなくて空を駆けてきた。

空歩で移動すればあっという間のチョチョイのチョイよ。

さーてとどこに着地しようかな·······あそこで良いや!


私は国から1km程離れた場所に広場を見つけたので、そこに着地することにした。


よし、ここからは歩いていこう。

それと国の人達に気づかれないように、小さくなって隠密も使う。


実のところ、国の人達は私のことを知らない。

知ってるのは極一部の人だけなんだよね。

だから、私がそのまま行ってしまったらパニックになっちゃうよ。

だって馬鹿デカイ狼なんだし。


私は気配を馴染ませると一気に加速し、エレスが住んでる家に到着した。


『エレス~!いる?』


私は扉越しにエレスに呼び掛けた。

しばらく待っていると家の中から物音が聞こえてきて


キー


扉が開いた。

この家だけ扉がちゃんとついてるんだよね。

まぁ、あの村の技術なんだけど。


「ベル様ですか·······?」


中から姿を見せたのはヨボヨボになりながらも、背筋がピンと伸びそれでいて威厳のある佇まいをした老婆だった。

そう、エレスだ。

一時期王に近いことをしてたからか、その姿になんかこう、謎の威圧感·······?みたいなのがある。


『やっほ!エレス久しぶり!』


「ここでは人の目に触れます、どうぞお入りください」


『ありがとう、お邪魔させてもらうね』


エレスに家の中に入るよう言われたので素直に従う。

後ろで扉が閉まる音がした。


「それで、今回のご用は何ですか?」


『あの···私、言語の塔壊しちゃったでしょ?』


「えぇ、壊滅的に壊してしましましたね。しかも、せっかく集めた言語が使い物にならなくなるほど言語が変わってしまいましたねぇ?」


『うぐっ····!い、いやでも!わ、わざとじゃないし?』


「故意にした、してないはどうでも良いですよ。壊れたと言うのは事実なんですから」


うぅぅぅ·······グサグサと心が痛いぃぃ!


『ま、まぁそうだね。それでなんだけど、言語を集めるために旅に出ようと思うんだよね』


「なるほど、やっと自分の尻拭いをする気になったんですね」


『う、うんまぁそうだよ。だから、しばらくは戻らないってことを伝えに来たんだ』


「そんなことですか。ベル様が唐突にいなくなることなんて、よくあることなので気にしなくても良かったんですけどね」


あれぇ?私そんなにいなくなってたっけ?

う~ん記憶にあるのは、洞窟探索に行って2年いなくなったのと、温泉を探しに行って6年いなくなってたのくらいじゃない?

2回しかいなくなってないじゃん!


「ちなみに、私はいなくなった回数を言ってるのではなく時間のことを言ってるんです。ベル様にとっては短いのかもしれないですけど私達にとっては長いんですよ?」


『あ、はい。いやでも、一応伝えておこうかなって思って』


「わかりました。では皆に伝えておきます」


『ありがとね!』


エレスは直属の部下が大量にいるから、すぐに情報を伝えることができるんだよね。

エレスにはいつも感謝してるよ。


「では、いつ頃出発するのですか?」


『もう行こうかなって思ってるよ』


「相変わらず、すぐに行動するお人で」


『狼だけどね』


「では、お気をつけて」


『うん、じゃあね~!』


エレスが扉を開けてくれたので、私はエレスに別れを言いながら一気に加速した。


──────────

───


今から私が向かうところは言語の塔の跡地だ。

ちょっとそこで、やることがあるからね。

それが終わったら旅に出るつもりだ。


あ、私が壊した塔が見えてきた。


私は言語の塔の前に着いた。

とりあえず村長から許可を貰ってるから、さっさと始めてしまおう。


私は言語の塔に触れると、言語の塔を構築してる石材、その原子、さらに素粒子といったように干渉していき最終的に魔素に干渉した。

私が一番得意としていること、それは魔素の操作だ。

魔素は全てを構成する物。

そんな魔素に干渉した私は何でもできる。


私が魔素を操作し始めると、塔の入り口がふさがり一番上の階が見る見るうちに修復された。

さらに、修復された一番上の階に新たな入り口まで出現した。


何故入り口を上に作ったのかというと、この塔を沈めようと思ったからだ。

塔というのは倒れたら危ないしね、その点言語の塔を沈めてしまえば倒れることもないから安心だよ。


沈めた分、酸素が入っていかなくなるだろって?

大丈夫、だって魔術があるんだもん。


とりあえず、さっさと沈めてしまおう。

私はさらに地中の魔素に干渉して、底無し沼に沈ませるように塔をゆっくりと沈ませていった。

そして、本来塔が沈んだ場所にあった土や岩などを、言語の塔に被せていき小山のようにした。


よーし、早く旅に出たいからさっさと終わらせるぞお!

私は言語の塔の内部に入り次々と明かりの魔術陣を設置していき、それと同時に空気の流れを生む魔術陣も設置した。


よーし!これで終わった!!!

あとは村長に報告して旅に出るだけだ!




────────────────────────────

あとがき


こんなのいらねぇ!!って人は読み飛ばしてください。


はい、どうもオオキャミーです。

形だけの謝罪をここにしておきます。


更新を5日もせず大変申し訳ございませんでしたぁぁ!!


試験があったので執筆&更新ができませんでした。

他の作品は読んでました。

自分は悪くないスタイルでいきます。

試験が悪いんです。はい。


次からは新章?です。いや次の次くらいですかね?

更新できない間に、この小説をフォローしてくれてる人が1200超えてました。

パチパチパチパチ!!


てなわけで

これからも頑張って書いていきたいので、是非この小説のフォローをして♥️や★で応援してください!

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