世界と神々による知識のための学園の世界
セカイに触れた瞬間、景色が変わりバカみたいに大きい門が目の前に現れた。
門の大きさは30mはあると思う。
『デッッッッッッカ!!!!』
「ここが、学園の入り口です」
『何これでっか!!凄いね!ん?そういえば、なんで学園の中じゃなくて前に移動したの?』
「ベル様、あなたは勝手に人々の家に侵入しますか?」
『あ、うん。しないね』
「そういうことです。まぁ、その他にも学園の中に不法侵入した場合、裁きの上位神が直々に罰を与えに来るので覚えておいてください」
『う、うんわかった』
絶対に中には勝手に入らないようにしよっと。
それにしても大きいなぁ·······私が最大サイズになったときの足元くらいの大きさかな?
まぁ、言語の塔ほどの大きさじゃないね!
あ、言語の塔の修復すっかり忘れてた·······
帰ったらちゃんと直すかぁ。
「ベル様、ここからは歩いて行きます。付いてきてください。それと、もう少し縮んでいただけませんか?私の腰の高さほどに」
『わかった。いいよ!』
私はセカイの言う通り、腰ぐらいの高さまで縮んだ。
うわ~もっと門が大きく見えるなぁ。
それにしても、ここまで縮んだのは久しぶりだね。
「では行きましょう。学園までは歩いて10分ほどです」
『は~い。ってえぇ?10分!?広すぎない!?てか遠いね?』
「はい、学園全てを徒歩で見回るなら地球時間で大体1~2年かかりますね」
『うわぁ···じゃあ早く向かった方が良いね』
てなわけでレッツゴー!!
学園までの道中セカイに質問をした。
質問内容と答えはこうだ。
1つ目
Q.ありとあらゆる世界と神々が集まるって言ってたけど、どのくらい?
A.無限です。
意味わかんない。次!
Q.セカイはどのくらい生きてるの?
A.そもそも生きていません。存在してるのです。
意味わかんない!次!!
Q.私のステータス、なんか他の人と違うんだけどなんで?
A.私が作り出した特別なステータスだからです。ただし、ステータスを把握する権限を持つのを忘れていたため、今のあなたのステータスがどれ程かは知りません。
衝撃の事実!なんとこのステータス、セカイが作り出していたらしい。
『あれ?ネロが私に作ったんじゃないの?』と聞いたら····
「あの神にそれほどの力はありませんよ。あの神にステータス付与と改造の権限を一時的に授けただけです」って言われた。
それにしても、把握する権限を忘れるって·······セカイって案外ぽんこつ?
そんな風に、たまに下らないことを聞いていると目の前に巨大な建物が見えてきた。
その建物を見て私は、開いた口が塞がらなかった。
「ふふ、驚いてくれたようで何よりです」
『い、いや驚くっていや、え?本当?これ?』
「では、今一度紹介しましょう。
ここは····ありとあらゆる世界と神々が学びに集まり、ありとあらゆる知識が集結する学園。
この場所はただの学園ではありません。
叡知の最上位神、鍛冶の最上位神、創造の最上位神、記録の最上位神、上位世界達が協力して創りし"知識の世界"·······
学園世界へ、ようこそ」
私が驚いたのは、巨大な建物が見えたからではない。
巨大な建物は門だった。
この先に地平線が見え、山脈がそびえ立ち、そして、様々な施設がところ狭しと立ち並んでいた。
そう、果てしなく広がるそこは地球の大地よりも広く、この場所がセカイよりも上位の存在が作った1つの世界であり、世界丸々1つが学園そのものであることがわかったのだ。
『ハ、ハハ····』
思わず乾いた笑いが出てしまう。
あまりにも理解を越えるその規模に私は笑うしかなかった。
「ではエンリさんとアルルさんの元に行きましょうか」
『え?ここから2人を見つけ出すの?無理じゃない?』
「いえいえ、簡単ですよ?さすがに学園世界と言っても、始まりの学園があるので。基本的に神々や世界は始まりの学園で物事を学ぶのですよ」
『始まりの学園?』
「はい、この世界の全ての始まりは1つの学園なんですよ。そこからどんどんと大きくなっていき、今の形となりました」
『へぇ~じゃあ、今から私達はそこに行けば良いんだ』
「はい、そういうことになります。それではベル様、前足を出してください」
『ん?はいどうぞ』
私はセカイに右前足を出した。
するとそこに赤色のリングがはめられた。
「これは学園世界の部外者であることの印です。これがあれば来客として扱われ移動も楽になります」
『へぇこんなものがあるんだ。便利だねぇ』
「はい、学園世界の生徒は青色の腕輪、指導者は緑、関係者は黄色、外からの来訪者は赤色の腕輪を着ける決まりになっています。この腕輪を持たないで学園に侵入すると、先程言ったように裁きの上位神が罰を与えます」
へぇ·······ん?
『さっき私が腕輪を着けずにここに入った時は、別に罰なんて与えられてないけど?』
「あぁ····それはこれのお陰ですよ」
世界はそう言うと私に説明した、青でも黄色でも緑でも赤でもない深紅の腕輪を私に見せてきた。
『なにそれ?』
「まぁ、あまり気にしないで良いですよ。ただこの腕輪の効果で私の近くにいる者は罰を与えられないのです」
『へぇ·······凄いね』
「えぇ、これでも神器なので」
『神器?』
神器ってあれ?
なんか日本の3種の神器的なあれ?
えっと、鏡と剣と石だっけ?
あれ?冷蔵庫、テレビ、洗濯機だっけ?
まぁいいや。
「はい、これはこの学園を作った神々が作った代物です。そして、あなたの前足に着けたそれもそうですよ」
『へぇ、これが·······』
腕輪をよく観察してみると、凄くメカメカしいものだった。
えぇ?これ機械なの?あ、でも、魔術陣らしき物もある。気持ち悪!緻密すぎて気持ち悪いんだけど!
「ベル様、腕輪を私の腕輪にかざしてくれますか?」
『えっと、こう?』
私はお手をするような形で、セカイの腕輪に自分の腕輪をかざした。
すると青い光の線が腕輪に走り
ピコンッ
という音がなった。
「今したのは腕輪のリンクです」
『なんのために?』
「今から起こることを見ればわかります。では、行きますよ」
すると腕輪が光り先程と景色が変わっていた。
どうやらここは部屋の中のようだ。
『え?さっき学園内では転移できないって言ってなかった!?』
先程の道中でセカイは学園の中では好き勝手に転移ができないと言っていた。
「はい、"この腕輪がなかったら"好き勝手に転移はできません」
『えぇ···』
それあり?えぇ·······
「では、ここで少し待っていてください」
『あ、うん。わかった』
セカイはそう言うと部屋を出ていった。
よく見るとこの部屋、ソファとテーブルがあって応接室みたいな感じだね。
壁を見てみるとガラスが嵌め込まれた窓があった。
窓の縁に前足をのせて外の様子を見てみた。
おぉ、前世でいう運動場みたいだ·······明らかに規模が違うけど。
運動場のような場所に数人の人影があった。
神狼眼で見てみると数名の少年少女やお爺さん、明らかに人じゃない見た目の神が集まっていた。
見た目は全て違うが全員に共通することは、腕輪を着けているという点だった。
おぉ·····あそこの少年の姿をした神が一番神力の量が多くて自然に扱えてるね。
私ほどじゃないけど。
そんなことを考えてると後ろのドアの向こうから、話し声と足音が聞こえてきた。
ガチャ
「姉さん!久しぶり、再会が早すぎるよ」
「ベル姉さん!!久しぶりだな!!」
扉の向こうから現れたのはエンリちゃんとアルルちゃんだった。
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どうも作者のオオキャミーです。
自分、最近気づいたんですよ。
あれ?1話最低3000文字ってもしかして多い?って。
小説を書いてるいろんな知り合いに聞いたら大体1000~2000文字だったんですよね。
まぁ、だからといって最低ラインを変えるわけじゃないんですけど。
この小説が面白いと感じていただいたのなら是非♥️や★で応援してください。それだけで頑張れます。
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