老後の庭作りLv.999

はぁ·······行っちゃった。

最低でも100年·······ぐぬぬぬぬぬぬ。

おのれぇ!学校めぇぇ!!もしエンリちゃんに何かあれば許さないからなぁ!!


あ、セカイにステータスの事と、なんで私の魔素をすぐに世界の魔素に変換するのか聞けば良かったなぁ。

まぁ、いっか。

それにエンリちゃん達の気配を辿ってどこに行ったか把握したし。

いつかこっそり遊びに行っちゃお~っと!


これからなにしようかな?

暇を潰すのに丁度良いこと·······丁度良いこと····良いこと·······あ!

久々に神域の環境を凝って作ろう!

前、暇潰しに神域の環境作ってたら結構ハマったんだよねえ。


現在、神域は洞窟を中心にして洞窟の目の前に大きな湖があり、その回りを森が囲みさらに山々がどっしりと構えている。

湖には洞窟から見て奥の方に大きな滝があり、50mはあろう崖から大量の水が落ちていっている。

洞窟から遠くの方を見やれば山々に囲まれていてその外の様子は見えなくなってる。

そして、その外の景色を隠している山までが神域だ。

その外側には何もなく無理に通ろうとすると神域の外に飛び出してしまう。

そう言うわけで神域を拡張しようと思う。

でも、拡張する前にまずは神域をこの前ノリで作った次元に移動させないとね。


ということで一旦神域の外に出た。

そして、思いっきり虚空の一点に向けてパンチを繰り出した。

すると、そこの時空が歪みワームホールみたいな何かできた。さらに私はそこに魔法をぶちこんで、穴を安定させて固定した。

よ~し。Let's Go!!



私は穴を潜り抜けた。

ここは音も、時間も、光も無い場所。

できたばっかりの次元だから、物理法則が一切働かない。

でも私の回りには地球と同じような物理法則が働いてる。


なぜか。


それは自分から出る魔素を利用して魔法を発動してるから。

ここならセカイの世界じゃないから魔素がセカイに奪われることもない。

というわけで一気に魔素を放出してこの次元に魔素を染み込ませていく。

昔はスキルを使わないと魔素を放出するのも難しかったけど、さすがに2億年も経てば自力で放出するのも容易くなった。

さらにスキルで放出するよりも効率的に、大量に、素早く放出出きるようになった。

一度に放出する量はスキルの時とは比べ物にならない。

数秒にして次元を魔素が埋め尽くしていく。

そして数分後·······ほぼ無限にあると思われるような広大な次元を魔素が埋め尽くした。


よし!完了!

さらにここから魔素に干渉して1ヶ所に1つだけ岩を生み出した。

ここの岩を起点に神域を展開していく。

そして、一瞬のうちに半径50km、現在地球にある神域と同じ大きさの神域を展開した。


さ~て始めようかな?


私は地球の神域の上空に移動した。

そして、すべての魔素に繋がるように自身から魔素の糸を伸ばしていく。


自身の魔素が全ての魔素と繋がった感覚がした。

よし、準備OK····龍脈もちゃんと切り離した。


次の瞬間、別の次元の神域と地球の神域が入れ替わった。

やったことは簡単、ただただ神域を入れ換えただけだ。

とりあえず地球に神域を展開してたときは空間を圧縮してたから、それを解放しよう。



圧縮した空間を解放すると一気に風景が暗くなった。


あ、人工的に太陽作ってたから明るかったけど、空間を解放した時に人工太陽も一緒に消しちゃった。

今さらだけど人工?狼工?まぁ良いや。


こうなったら本物の太陽作っちゃお。


神域の遥か真上。神域がほとんど見えなくなったくらいの位置で私は止まった。

ここくらいかな?

そして魔素を一気に凝縮して太陽の核を作った。急いで離れると後ろが急に明るくなった。


太陽ができたのだ。魔法·······実に便利だ。


私は空間交換で神域に戻った。

さてと、庭作りを始めていこう。

手始めに神域の領域を拡張しようと思う。

う~ん半径100kmで良いかな?

いや、数百年単位で作るんだったら半径100kmなんてすぐに作り終わっちゃうね。

思いきって1000kmとか?完成しなくても山で隠せば良いしね。

じゃあ手始めに今外側を隠してる山を消し飛ばしていこう。


私は山の前の地面に降り立った。


山はほぼ崖と言えるような急斜面で絶対に外に行かせないような作りになってる。

そんな崖に私は前足を置いた。

そして、力をグっと込めた。すると山が横幅500mほどで消し飛んだ。

私がしたことは武術の発勁はっけいといわれる技に似てる。

脱力した状態で、前足を壁面につけ····一気に力を込めるとあの状態になる。

私の馬鹿力と"武神"の効果の身体操作があって成せる技だ。

これを何度も繰り返していく。

移動して、前足おいて、ポンッとな!

これを数回繰り返して完全に山脈を消し飛ばした。


よ~し、まずは川を引いていこう。

ぐにゃぐにゃと自然に近い形でどんどんと引いていく。

あとから細かい所を調整していくから、最初は大雑把に作っていく。

川を大雑把に作ったら地層をどんどんと作っていく。今さらだけど川を先に作って後から地層を作るって変な感覚だね。

よし、こんなもんかな。ここからさらに細かく作っていく。地面と川はできたから川に石を敷いたり植物を植えたり、地面に木々を植えて魔法で時間を加速させ何十年も経過させたり。

今回、私は始めての挑戦をしようと思う。

それはなにか·······火山だ。

火山を作り出し意図的に噴火させて、より自然に近い環境にするのだ。

成功するかはわからない·······失敗すればまた、最初からやり直せば良いだけだ。


じゃ、数年かけて作ろうかな。


─────────────────

───────

──


あの日から13年が経った。

では、火山を噴火させていこう!

ファイヤーー!!!


·······あれ?


き、気を取り直してファイヤーー!!


··············あれれ??


私は何かおかしいと思い火口を覗き込んだ。

すると、急に火山が揺れ始めた


うわ、おっとっとっと、ちょ···ちょま!


そして次の瞬間火山が噴火した。

私?ガッツリ顔面に溶岩やら噴煙やらかかったよ。


ビックリした~


予定とはちょっと違ったけど万事OK!

ランダムに噴煙や溶岩が森を燃やしていってる。

ここからさらに数年経てば、森が再生して自然な感じになるだろうね。

とりあえず反対側に行こっと。


私はさっき噴火させた場所の反対側に来た。

ここには山と谷でも作ろうかな。

日本の山をイメージして作っていこうと思う。

神社とかでも建てようかな?誰、祀るの?私?自分で自分祀っちゃう?

白銀大神神社とか言っちゃって!まぁ、そんなことしないけど。

とりあえず地下5000m位から盛っていこう。

ボコボコと岩や土を盛っていって、所々超圧縮をして鉱石なんかも作っていく。

洞窟の元も作っていく、これは放置してればあとは自然に水が削って大きな洞窟になる。

条件が良ければ鍾乳石なんかもできる。

ちなみにすでに作ってる洞窟は4個くらいあるけど、今のところ1ヶ所しか鍾乳石はできてない。

それとは別に1ヶ所はクリスタルができてた。


とりあえず、どんどんと岩と土を盛っていく。う~んせっかくだし山脈を作っちゃお!

私はボコボコと一気に山を作り始めた。

木とか苔とかの植物はあとから生やしてくから、今は凄い禿げ山だね。

とりあえず山はできた······残りは木だ!川も流して滝も作っちゃお!

木はランダムに植える


オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!


·······止めとこうなんか良くない気がする。


よし!木も植え終わったね。

苔も植えたし、あとは自然に滝ができそうな位置に水源を設置して完了!

時間を一気に加速させれば完成だ!


てなわけでとある龍脈接続型魔術複合オリジナル魔法を発動させる。

今回は龍脈じゃなくて私に接続するけどね。


『我が名はベル


 全ての元を操りし神狼


 万物を創りし神狼


 我を止めるものは誰もいない


 我に勝てる者も誰もいない


 我は悠久から生きし者


 これは願いではなく絶対の命令なり


 この地に恵みを与えよ


 この地に永遠の祝福を


 今一度言おう


 我が名はベル


 魔法と魔術を司りし神狼なり


 この地に祝福の雨を降らせん


 【神が祝福せし雨ゴッドブレスレイン】           』


この魔法は永続的にランダムに雨を降らせて

その地を決して枯れさせることがない魔法だ。


それにしても、この魔法の不思議なところはエンリちゃんとかが使うときは願うように言わないとだけど、私の時は命令みたいにする方が効果があるんだよね。


不思議だな~

とりあえず時加速させとこっと。

しばらく木々が凄まじい成長と枯れるのを繰り返してるのを見て、良いタイミングで時の加速を止めた。


そこに広がるのは青々とした木々が生い茂った山々だった。

森のなかには川が流れ、そしてその川を遡って行くと落差10mはあろう滝があり太陽の光を反射して神々しく光っていた。

まさに人の手が入っていない自然と言われ思い浮かぶような自然が·······そこにはあった。



────────────────────────────


アルルちゃんのイラストを描いたのでどうぞ。

https://kakuyomu.jp/users/oukyami/news/16817330658146243032


こっちは前回の崖に埋まってる家のイメージです。

https://kakuyomu.jp/users/oukyami/news/16817330658626555017

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