~集落side~


ワレら集まり 暗き時 上にいるもの 襲われ


た ワレら襲われないとこ なくなった


ワレら下に消えていく ワレら消えなかった


上にいるもの 下に消えた 


ワレら 見た わからないもの 


わからないもの 長く暗き時 ナカマ下に消え


るもの 同じ 恐怖 恐怖 否 恐怖ない?


恐怖 ワレら わからないもの 強い 


ワレら 長 わからないもの いった


ワレら 長 言った


「ワレら 強いもの 長 強いもの ワレら 集まり」


わからないもの なくなった 


ワレら 集まり 消えないよう くる小さきワ


レら つないだ


空の火 上にきた ワレら空の火が上る前

 

弱かった 空の火 上にきた ワレら 強くな


った 


否 


強いもの来た ワレら 強くなった 


強いもの すごい 強いもの ワレら 長!




―― 翻訳中 ――






―― 翻訳完了 ――


我らの集落に空に生きる者がやってきて集落を襲った。我らが作った安全な所を空に生きる者が壊した。我らは大地に還ると思った。

しかし、我らは大地に還らなかった。

空に生きる者が大地に還った。

我らが見たのは今まで見たことがない、わからない者だった。わからない者は暗くなり仲間がたくさん大地に還る時に空からくる痛いものと同じだった。

怖い、怖い、怖い、怖い、だけど怖くなかった

わからない怖い、怖くない。

わからないものは強い。

我らの長がわからないものに近づいた。

我らの長がわからないものに言った。

「強いものよあなたが我らの長だ。我らは強いものの群れだ!」

我ら同意した

我らはこの事を忘れないように生まれてくる子供に伝えると決めた。


日が昇り朝がきた······我らは強くなっていた。

我らは前まで弱かった。


いや違う


日が昇ったから強くなったのではない。

あの強いものが来たから我らは強くなったのだ

あの強いもののおかげで我らは強くなったのだ

あの強いものが我らの長だ!


―― 6万年後 ――


今日は我らの神に祈る大事な日だ。私は神に祈る儀式を執り行うこの村の長だ。この神に祈る儀式は私のお祖父さんのお祖父さんのそれまたお祖父さんの······と、遥か昔から続く儀式だ。

儀式の準備をしていると息子が話しかけてきた

「おとーさん!ねぇねぇおとーさんがこのむらでいちばんえらいのに······なんであのしろいおおかみがえらいの?」


ふむ、どうやら息子は村の長である私より雪狼様の方がえらいのが不思議らしい。


「息子よ白い狼などと呼ぶんじゃない。雪狼様ゆきおおかみさまと呼びなさい。あの雪狼様は普通の狼じゃない、村の神様なんだよ。我らが凶暴な獣を武器を持たずに素手で殺せるのも、病に倒れることなく生きていけるのも、暗い夜に周りが見えるのも全部雪狼様のおかげなのだ。

昔、我らは鳥の怪物に襲われたらしい。そのままでは集落が消えてしまうと思われた時。そこに見たことの無い大きな狼が現れた······今では雪狼様と呼ばれているが、その時集落の者は狼など見たこと無かったため"雪の者"と呼んでいたらしい。雪狼様は一瞬で鳥の怪物を消すとまたすぐに消えた。そして、我らに力を与えてくださったのだ。だから我らの村を救ってくださった上に力を与えてくださった雪狼様は我らの神なのだ。わかるか?」


「むずかしくてよくわかんない······でもゆきおおかみさまがすごいのはわかった!」


「そうかそうか良くわからないか。ハッハッハッ!別に良い。いずれお前もわかるようになるさ······さて、そろそろ儀式場に行くからお前も準備をしなさい」


「はーいわかった~」


息子はそういうと外に走っていった


さて私もそろそろ行くか······

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る