突撃!お前が晩御飯!

あれから半年程で私は龍脈の大本となる部分を完成させた。後は慎重に世界の魔素を最低限残るように集めて龍脈として流せば完成だ。龍脈は太いところから木のように枝分かれしていき毛細血管のように世界を駆け巡るようになっている。

本当に疲れた············さすがに神力を操るよりは簡単だったけど。これはなんと言うか滅茶苦茶繊細な作業だった。例えると1cm四方の紙で折り鶴を折りながら頭の上に水の入ったコップをのせてさらにボールの上でバランスをとる

ような感じ?例えるのが難しいな······まぁともかく龍脈はほぼほぼ完成したと言って良い。


ちなみに魔法を使ったあの男、2~3カ月くらい前に動物に襲われて死んでた。それからしばらくして集落も潰れてた。どうやらあの集落は火をあの男に頼りきっていたようであの男が死んだことにより火を起こせなくなり、火に怖がっていた肉食動物が集落を襲いみんなもれなく死んで肉食動物のご飯になっていた。南無······

あ、あと魔素を流して実験した動物は私が一匹残らずきちんと食べた。美味しかったです。


あれから世界をよく見てみたけど魔素が体に馴染んでる生き物は結構いた。いや~驚いた、もうすでに自然に魔素が馴染んでる生き物がいたんだよね。まぁそりゃそうか全世界で魔素に馴染んだのが全生物の中であの男だけな訳がないか。とりあえず私は今からその生き物を······



消しに行く!



なぜそんなことするのかって?それはできるだけ魔法を使える生き物を減らすためである。

魔臓器が生成された獣は別の生き物を殺害したときに相手の魂を少し吸収して自身を強化する。これが経験値の正体だ。ネロの眷属になり魂が見えるようになって経験値が魂の欠片だとわかった。


つまり!肉食獣が周りの生き物を襲う度にどんどんと強くなって周りの環境や生態を破壊する可能性があり、もしそんなことになれば未来の地球に絶対影響を与える!そんなの絶対にダメだ!


てな訳で今からそんな未来に影響を与えそうな生物達を消しに行く!








木々がざわめき月の光が差す森の中1匹の魔獣が血にまみれ、周りに複数の動物の死体が転がっていた······

その獣は生まれた時から強かった。その獣は群れのボスだった。その獣は自分の群れの仲間を全て殺した。その獣は自分以外の者を殺すと自身が強くなるのを理解した。その獣は目に入る生き物を全て殺した。


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今、私は遥か上空にいる。私の眼下には血みどろの現場が広がっていた。

うわぁ······もうこの森の生き物ほとんどいないじゃん。私のちょうど真下に1匹の肉食獣がいた。まぁとりあえずもう倒すか······落下開始!



どうも!こんばんは!そしていただきます!



私は落下して着地すると同時に獣に喰らいついた。獣は喰らいついた衝撃で絶命したようだ。


よし!まず1匹、この調子でどんどん倒して行こう!次!

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次は猿だった。食べた。美味しかった。

その次は狼に似た生き物だった。多分この生き物が進化をして狼になるんだろうな。もちろん食べた。ちょっとクセがあったけど美味しかった。次も美味しかった。

次の次も美味しかった。倒したの全部美味しかった。


え?雑だって?別に良いじゃん。これ以外言うこと無いんだから。倒し方は一番最初と全部変わらないし。

まぁ残るは後1匹だけ。これを倒せばとりあえずお仕事完了だ。だけど、今回は倒しかたを変える。ずっと同じ倒しかたは飽きちゃったからね。今回は私が持つ全てのスキルを使わず、さらに"手加減"のスキルを使ってステータスをHP以外全て10にして戦う。

何でそんなことをするのかって?それはステータスが下がった状態で歩法や戦闘技術を身に付けた今の私がどれだけ戦えるのか気になったから。


と、いうことで私は後500mほど進んだら標的がいる地点まで来た。とりあえずスキルをOFFにしていくOFFにできないスキルはスキル効果を最低限まで下げる。称号はどうしようもないけど"手加減"で強制的にステータスを下げるから問題ない!


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名前:ベル   Lv.91/100

種族:神狼フェンリル 性別メス

ステータス ステータスポイント70

HP 450×100=45,000/45,000

MP ∞/∞  

SP 46,000/46,000→10/10


STR 1800〔880,380,000〕→10〔10〕

DEF 156〔6,821,136〕→10〔10〕

AGI 1900〔892,440,000〕→10〔10〕

DEX 1400〔8,321,400〕→10〔10〕

スキル

無限成長 武神 魔神 気神 森羅万象 

記憶の図書館 不老不死 魔素源 

魔素放出Lv.MAX 神狼眼 超美麗 神狼脚

神狼威圧 干渉無効 暴食 怠惰★ 傲慢

神速再生 ポーカーフェイス 手加減 

NEW!神魔力体

派生スキル


称号

ネロルディケリスに認められし者 

ネロルディケリスの友

世界の空気清浄機 ナルシスト

エレメンタルマスター 賢き者

森林の主 殺戮者 放火魔 

古代から生きるもの 成長し続ける者

大虐殺者 心無き者 武神 魔神 気神

七大罪3/7 神狼 ネロルディケリスの眷属 

世界を見守る者 美食家味覚バカ


メールボックス

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よし!きちんと下がったね!MPは下げることができないけど。別に魔法を使う訳じゃないから良いね。それと魔臓器を持った生き物は倒すと普通の生き物よりも経験値が多いらしく一気にレベルが上がった。


さぁてと、じゃあそろそろ行くか······しばらく進んでいくと1匹の大きな鳥が獣の死体を食べていた。


発見!とりあえずまだ鳥はこっちに気づいてないようだし先手必勝!私は足に力を込め一気に駆け出す。本来なら足音が聞こえるが私は足音が出ないように走ってるから鳥が気づくことはない。


HEY!そ こ の バ ー ド  !

今 夜 は 月 が 綺 麗 で す ね!!

私 と 楽 し く 遊 ば な い殺し合いしない? ?


私は飛びかかったと同時に鳥の羽を片方もぎ取った。すると鳥が大きく叫んだ


「グェェエェェ!ギャァァァ!」


うわぉどうしたんだい?鳥さん?あぁ私が羽を取っちゃったせいか!ごめんごめん!


さてとりあえず鳥はもう飛べないね。すると鳥が足に魔力を纏い逃げ出した。


あ!逃げるな待てコラ!


私は急いで鳥を追いかけた。しばらく鳥が逃げた方に走っているとようやく鳥が見えてきた。

あれ?なんか人いない?鳥が人襲ってる!


どうやら鳥が逃げた先に人の集落があったらしい。これ私のせいかな····?ごめんなさい······

と、とにかくこれ以上あの集落に被害を出さないよう早くあの鳥を倒そう。

私は魔力を纏い自身を強化した。別に魔法を使わないって言っただけで魔力は使わないなんて言ってないからね。さらに空歩で相手との距離を詰める。すると鳥が魔力を集め風の刃を作り出して打ってきた。しかし私はそれを躱した。風の刃は私の横を通り抜けて後ろの木を切り倒した。


わぁ、あれは当たったら結構痛そうだね······まぁ無駄だったけど。じゃあね鳥さん君くらいの相手だったら余裕だってわかったよ。最後は痛くないように殺してあげよう。


私は爪に魔力を集める。すると魔力が爪の形に伸びた。これは魔力を圧縮すると固くなるのを利用して爪に纏い攻撃範囲を伸ばす方法だ。魔力は特別ながないと見えないから普通の相手からしたら届くはず無いのに攻撃が届くという、大変気持ち悪い攻撃になるだろう。


魔爪まそう】!!


私が鳥の首めがけて爪を振るい鳥の後ろに着地した。すると鳥の首がずれて落ち、周りに血を飛び散らせながら倒れた。


討伐完了!


とりあえず"暴食"発動!暴食は食べた相手の能力を吸収するといった力だけではなく一瞬で自分より大きいものを食べるという能力がある。

暴食を使うと目の前の鳥の死体が一瞬で消えた。あ、焼いて味付けして食べればよかったなぁ。まぁ良いか。


さてと、魔臓器ができた生き物はこれで全部殺して食べた。ひとまずこれで生態系がこれ以上壊れることはないと思う。しばらく鳥の味の余韻に浸っていると人が遠巻きにぞろぞろと集まってきた······私のこと怖くないのかな?

するとその中の一人の男が前に出てきた。

男は臆することもなく私の目の前に来ると······





崇めるようにひざまづいた

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