なぜお前は魔法を使える!?突然変異か!残念だったな対策をしてやるわ!
????あれ?
地球の人類って魔法使えたっけ?
いやいやいやいや!なんで?いや本当に何で!?
魔法を使うためには専用の臓器が必要だよね!?
人にはそんな臓器無いよね!?······無いよね?
神狼眼で見てみるか······
······あぁ、なるほどなるほど何であの男が魔法が使えたのかわかった。どうやら魔素を吸収し魔力に変換する臓器が心臓のすぐ近くにできてるらしい。······なんで?
一応他にも臓器ができてる人がいないか確認したけど、どうやら魔法を使えるのはこの男だけらしい。
とにかく私が考えなければならないのは、なんで普通あるはずの無い臓器がこの男にはあるのかということだ。
魔法を使うために必要な臓器······まぁ魔臓器と呼ぶことにしよう。魔臓器がなぜあるのか考えられるのは2つ。
1つ、もともと魔臓器は人類にあったが私が気づかなかっただけという可能性。しかし、これは絶対にあり得ない。
私は前世でそんな臓器があるなんて聞いたこともないしそもそも魔臓器があったら私が生まれた時代は魔法で溢れてたはずだ。つまり、これはあり得ない。
2つ目、この考えが一番あり得るね。
それは、この男生まれるときに魔素が馴染んで突然変異したという可能性。魔素に馴染むとその馴染んだ物は何かしら変異するという性質がある。植物が空気から魔素を生み出すようになったのはそのおかげだ。つまりこの男が生まれたときに魔素と馴染んだせいで本来あるはずの無い魔臓器が生み出されたことになる。
私はこの1億2000年間生き物に魔素を馴染ませたことはなかった。馴染ませた結果何が起こるかわからなかったからね。でも今回生物に魔素を馴染ませるとどうなるかがわかった······
魔臓器が生成されるということが。
まだ確定したわけではないけど、これからそこら辺にいる動物に魔素を馴染ませて実験をしようと思う。
とりあえずその集落を見るのをやめた。別にこれからその男をどうすれば良いか考えるのが面倒くさいとか現実逃避とかそんなんじゃない。
ないったらない。
――数分後――
さぁやって参りました!私は今どこにいるでしょーか!
正解は~未来でアメリカ大陸になる場所!
ふざけるのはこの辺にしよう。とりあえず適当に生き物捕まえるかー。
でっかい鼠みたいな生き物を捕まえた。
まぁ私も大きいから普通の鼠に見えるけど······
とりあえず足で押さえて魔素を少しずつ全体に馴染ませていこうかな。しばらく魔素を流し続けていると鼠に変化があった。
「ヂュー!ヂュー!ヂュッ······ヂュッ············
ヂューーーーー!!」
しばらく暴れてだんだんと静かになってきたと思ったら急に叫んで静かになった。
うわっ!びっくりしたぁ······死んだ····?
そっと押さえていた足をどける。鼠はぐったりとして動きそうになかった。しかし、ほんの数秒後鼠の体がビクッビクッと痙攣した。するとまるで何もなかったかのように立ち上がった。
神狼眼で鼠を見てみる。すると心臓の近くに小さい魔臓器があるのが確認できた。
やっぱり······魔素が体に馴染むとどうやら魔臓器が生成されるようだ。
もっと実験してみよう·········
あれから色々な生き物を捕まえて魔素を馴染ませてみた。その結果、全ての生き物に魔臓器が生成されることがわかった。虫も哺乳類も爬虫類も魔臓器が生成された。
他にも色々とわかったことがある。魔臓器ができた後さらに無理矢理魔素を流し込むと臓器がだんだんと固くなり最終的に石のような物質に変わったんだよ。この状態になると暴走状態になって、私という存在が目の前にいるのにところ構わず暴れだした。
でも中には暴走状態にならずに安定した生き物もいた。暴走状態にならずに安定した生き物はただ安定しただけではなく、なんと自身の姿を変化させた!角が生えたり羽が生えたりとかね。
私は魔臓器から変質した石のような物質に魔石、魔石が体内にでき暴走状態になった生き物に魔獣、そして暴走状態にならずに安定し体を変質させた生き物に魔物と名付けた。
まぁ何はともあれ、これで確定だね。あの男が魔法を使えたのは魔素が自然と体に馴染み魔臓器が生成されたからだ。
おそらくこれからも魔素に馴染んで生まれてくる生き物は増えるだろう。このままじゃ歴史が変わる可能性がある。魔法がある世界も確かにちょっと見てみてみたい。でも私はあの便利な世界が無くなるのは嬉しくない。
これは早急に何とかしないとなぁ············
そうだ!龍脈だ!
アニメやラノベには地脈や龍脈といった概念があった!
実際には別にそんなものは存在していない。だけど、ないなら作れば良い!魔素を地脈や龍脈のように大地に染み込ませ1つの流れにして地上にある魔素を最低限にして生き物が触れる魔素の量を調節すれば魔臓器を持って生まれてくる生き物を完全になくすことはできないけど減らすことはできる。
さらに地脈や龍脈といった概念は私が魔素を制御するのにちょうど良いと思う。
これからまた忙しくなるぞ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます