人類との邂逅
粉~雪~♪︎えぇ!?ここまで白く染められてるの?
私はあの後、しばらくの間フリーズしてた······
氷河期だけにってね!
················································
··················
······
ま、まあ氷河期もいつかは終わるんだし、別に
そこまで困らないから良いか!
それにしても······見える範囲の限り動いてる生物は見えないなぁ。
そうだ、1回世界を見てみよ!
"森羅万象"!!
とりあえず"森羅万象"と"神狼眼"の2つを使って
"記憶の図書館"の情報と比べながら世界を見てまわった。
うわー、これはヒドイ······一番マシな所でも植物が枯れて、木も葉っぱが全部落ちちゃってるよ。
あ、前に行った暑い火山も気温が下がってるっぽい。
もう、地球全体が冷えっ冷えみたいだね!
しばらくはおとなしくしとこうかな······
とりあえず氷河期が終わるまで何しよう。
そうだ体が鈍ってないか確認しよう!
え? おとなしくするんじゃないのかって?
そこは大丈夫! 雨の日とか外に出られないときに洞窟のなかで運動できるよう地下を広く拡張しといたから!
いやぁ作るの大変だったなぁ······地下を広げてる時に魔法をミスって一気に崩落したりして。
さっきまで寝てた場所を通り過ぎ、さらに奥に進むと大体小学校の運動場ぐらいの広さの広場にたどりついた。
ここは崩落しないように魔法で固めて強度をあげてあるから安全だ。
さぁて、まずは軽い運動からしようかな
軽く足に力を入れて地面を蹴る、その瞬間周りの風景が一気に後ろに流れた。
次の瞬間目の前に壁が迫っていた!
しかしここでは止まらない、壁にぶつかる間際魔法を発動した
【
次の瞬間目の前に穴が空きスタート地点に戻っていた。
よし! 反射神経は別に鈍ってないね!
今私が何をしたのかというと壁にぶつかる直前にワープゲートを展開し、スタート地点に戻ってきたのだ!
このワープゲート簡単そうに見えるけど、実は結構難しい! 空間を完璧に把握しないと下手すれば座標がずれて壁に埋まっちゃう可能性もあるからね。
一度ゲートの間に立って魔法を解除したらどうなるんだろうと思ってティラノサウルスに試してみたことがあるんだけど。結果ティラノサウルスは綺麗な切断面を見ながら死んだよ。
いやぁ自分で試さなくて良かったね!
まあ、とりあえずその話は置いといて。
次は広場の周辺を時速50kmぐらいで走り始めた。
そして足元に魔力を圧縮し固めた足場を作り出し、また次の足元に足場を作るのを繰り返した。
するとスピードを保ったまま足がその足場を蹴り宙を駆けた!
これは私が考え試行錯誤した結果完成した移動法だ。
この移動方は圧倒的な反射神経と精密性が必要になる。少しでも足場を出すのが遅れたり、場所がずれていたらこの移動方は成立しなくなるからね。
私はこの移動法に空歩と名付けた!
そして私はしばらくの間体を動かしたり、外に出て雪を観察し続けたりして気が付くと数時間が経っていた。
よし、しばらく体を動かしたしそろそろ寝ようかな。
そのまま岩を切り出して作ったお手製の
おやすみ~……Zzzz
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目を開けると転生する前の真っ白な空間に似た場所にいた……
あれ? ここは?
あぁ、神様が呼び出したのか。
一番最初にここに呼ばれたときはまた死んだのかと思って焦ったなぁ。
あの時はしばらくして神様が来て、眷属にならないかって聞かれたんだっけ。
今回は何の用だろう?
しばらくすると、目の前の空間に黒い穴が開いた。
この黒い穴、最初はどんな原理で開いてるのかよくわからなかったけど最近はなんとなくわかるようになった。
どうやら魔力に似た力を使い、別の場所と場所を繋げているらしい。
私が使うテレポートゲートに似ている。
一度この世界で魔力を使い同じことをしようとしたが、何故か魔力が霧散してしまい魔法を使うことすら不可能だった。
きっと魔力や気力以外に何らかの力があるんだと思う。
そんなことを考えていると、神様が穴から現れた。
「やあ! だいたい5万年ぶり! まぁここじゃ時間なんて概念無いから、ボクからしたらそこまで経ってないんだどね!」
神様いつも元気だけど疲れないのかな?
私も心の中じゃ似たようなものだけどさ。
(神様……相変わらずテンション高いね。今回は何で呼び出したの?)
「ベルちゃんは相変わらずボクの名前を呼んでくれないね! ボクのことはネロって呼んでくれて良いのに!」
(いや神様、あなたが敬語をやめて欲しいって言うから敬語をやめたけど。まだちょっと慣れないからね? 最初に会ったときはパニックになってたせいでタメ語になってただけで。
それに、さらに名前呼びってちょっとハードル高いよ……そんなことはどうでも良いから早く要件言ってよ)
今思うとあの時私、結構失礼なことしてたな。
まぁ過ぎたものはしょうがないけど。
「むぅ……しょうがないなぁ。いつか絶対名前を呼ばせるからね! まぁ要件についてだけど。そうだね今回ベルちゃんをこうして呼び出したのは、今後このままだとベルちゃんが暇だろうし、今後どうすれば良いのか教えてあげようと思ってね!」
あ、もう名前を呼ばせることは決定なのね。
(今後のことか……今、氷河期で何もできないもんね)
「そうそう! 別にベルちゃんが雪に興奮して尻尾をブンブン振って突っ込んでったり、楽しそうに遊んでるのを見るのは別にボクは飽きないんだけどね! でもベルちゃんは絶対飽きて暇になるでしょ?」
(見てたの!? べ、別に興奮して雪に突っ込んでないし! 楽しくなかったし! ただどのくらい雪が積もってるか確認しただけだし!)
「アハハハ! まぁそんなことは置いといてさ実際ベルちゃん……君、暇でしょ?」
そんなことって。
(まぁ確かに少し暇になってきたけど……)
「うんうん! やっぱり暇だよね! そこで、そんな暇で暇でしょうがないベルちゃんに提案があるんだ! ベルちゃん怠惰のスキル持ってるでしょ? 怠惰は睡眠時間の設定ができるから人類が誕生するまで眠ってなよ!」
眠ってなよって……
(いや。私、起きたばっかりなんだけど。……それに、別に眠らなくたってそのまま人類が誕生するまで普通に待っておけば良いんじゃない?)
「あぁ! 確かにそれでも良いんだけど。
これにはもちろん理由があるよ! これから人類が誕生するのにだいたい6000万年程かかるんだよね。その間、恐竜がいなくなったからレベルをあげることも難しくなるでしょ?
だから君が怠惰を使って6000万年眠ってる間、ボクが君に神力と神気を教えてあげようと思ってね!」
なるほど確かに。それに……
(神力と神気? ってあの空間に穴開けるときに感じる魔力に似た力? 教えてくれるの?)
「そうそう! やっぱりもう感知できるようになってるね! 君は
だからボクが手取り足取り教えてあげようってわけ! さらに今なら怠惰の能力を強化して能力強化睡眠時間10万年×1にしてあげるよ!」
10万年×1······6000万年だから600倍、今の強化をいれると603倍か······
(……わかったよ。じゃあ6000万年眠ることにする。でも、先に私が眠ってる間動物とかが入ってこないように、洞窟の周りに結界を張りたいから一度起きるね。)
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私は一度起きたあと洞窟周辺に結界を張っていった。結界って言ってるけど実際は魔力をガッチガチに圧縮して、して、して圧縮しまくったものだけどね。別に魔法でも何でもない
そして全ての準備が整い、私は再び長い長い眠りについた。
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