魔法の才能②  魔法少狼!!爆誕☆


おはよう!! 今日も清々しい朝だね!

洞窟だから空見えないけどね! ハハ!


いやぁ昨日の魔素操作が原因かは分からないけど、今までにないほど元気が出るんだよね!

そして猛烈にお腹も空いてるけど!

お腹が空いてるのに元気っていう謎の状態さ! 

まぁ、そんなお腹にはこれ!

昨日帰ってくる途中で見つけた草!


え? 食べれるのかって?


"理解"で食べれることが分かったのさ! 全部毒入りだけどね!

俺は状態異常耐性を持っているから問題ない!

じゃあいただきまーす!






おおぇぇぇぇぇぇ······マッズい!

苦味とえぐみ、そしてこの少しヒリヒリするのは麻痺毒かな?

あ、舌が痺れてる。


《無限成長の効果により麻痺耐性が上昇します》


えぇ、そんなヤバい毒だったの?

てかなんで俺こんなの食べてんの?

謎にハイテンションだったからなんの疑問も抱かなかったけど、だいぶヤバかったな。

でも、この草を食べれば麻痺耐性が上昇することが分かった。


······よし。




あれから少しの時間が経って、また洞窟に戻ってきた。

俺の目の前にあるのは大量のあの麻痺毒の草。

これを食べて飢えもしのぎ麻痺毒の耐性も得る。

まさに一石二鳥だ! では、いただきまーす!


──────────

────

──


腹ごなしも完了!

麻痺耐性が上がって麻痺無効になっちゃったよ。

まぁ、これで心置きなくあの草を食べれるね!

正直言ってもう二度と食べたくないけど······


まぁとりあえず何はともあれ魔法だ魔法。

まずは魔力を練らないとな······。

まず、魔素をつかみます! 次にこねます! 以上!


コネコネ······コネコネ。


できた !魔力!

······説明するときに魔力は魔素と自分の意思を混ぜた物とか言ってたけど。実際は魔素を圧縮したものが魔力なんだよねぇ。

魔力は触れてるうちはずっとその場に残り続けるようだ。

離したら魔素に戻るのかな?


ポイッとな。


おお、なんか塊が空中に溶けていってるような気配がする。

······あ、ちなみに俺は別に魔素とか魔力は見えてない。"気配の理"のおかげで、どこに魔素があるのかなんとなく分かってるのである。


よし、とりあえずもっかい魔力作ったし。

いよいよ魔法······使っちゃいますか!

さすがに洞窟の中で魔法ぶっぱなして崩落とかしたら洒落になんないから外でするか······


やって参りました! 洞窟の前のちょっとした広場!

ここで魔法の練習をしよう。

俺は前、魔法の使い方を"理解"で学ぼうとしたが分からなかった。

恐らくだが熟練度的なのが足りないのか。······もしくは魔方陣とか呪文とかがあれば分かるんだろうけど、いくら魔力を理解したって結局それは魔力なんだから分かるはずがないのも頷ける。


例えるとするなら今の魔力の状態を加工前の林檎りんごだとして、魔法がアップルパイとかりんごジュースのような加工品としよう。

例えどれだけ林檎りんごを解析しようと、他の加工するための器具や調理法を知らなければ結局アップルパイやりんごジュースといった魔法が作れるはずがないからな


つまり俺は今材料は揃っているが完成品の作り方を知らない状態と言えよう。

······詰んだと思うだろ?

否! 俺がそんなことで諦めるはずがない。

俺は頭を捻りに捻って自分の持つスキルを思い出した。

そう、"魔法の才能"だ! 俺はすぐに"理解"を使ってみた! するとどうだろう、どのようにすれば魔力が魔法という現象になるのかが一目瞭然!

素晴らしい! これでまた魔法使いの道を一歩進んだな!


そして、今日は学んだことを元にオリジナルの魔法を作ろうと思う! まぁ魔法は型が決まってないからオリジナルも糞もないんですけどね!


さて、まずは野球ボール大の魔力を用意します。次にそれを一気にビー玉大まで圧縮します。

さらに内側の魔力を渦巻かせます。

そして周りの空気を取り込むようなイメージを送り、一気に火をつけるようなイメージを更に送ります。

あ、そしたらすぐに10m先まで投げ飛ばしてください。


いや、ちょっと待て10mじゃたりない!?

もっと遠くに!



オリジナル炎魔法:焔の鳥籠ファイヤードーム


次の瞬間


前方が赤く光ったかと思うと森林が消滅した。

······正確に言うと一瞬で炭化した。


うわぁ、ここまでヤバくなるとは思わなかったなぁ······。

どうしよ、これ。

地面も2~3mぐらい抉れちゃってるじゃん。

俺は精々4mぐらいの大きさで爆発すると思ったんだけどね。

圧縮したあと嫌な予感がしたからとっさに遠くに投げたけど、危なかったぁ。

しばらくこれは封印かな。


あ、ちなみに普通に小さい火を出したりは余裕だよ。 


え?


なんで最初にそれをしなかったのかって?

格好いいからさ! 一番最初に使う魔法は格好いいのが良いと思ってね!

まぁ何はともあれ、これで俺は攻撃手段を手に入れたわけだ!

これからはいろんな魔法を増やしていこうと思う、俺のスキルには"絶対記憶"があるしな!

好きな魔法創り放題だぜ!


ここに魔法少狼まほうしょうろう!!


爆 誕 ☆


············そろそろ現実逃避するの辞めるか。


さっきの魔法の爆風によって、いろいろと木の葉や枝、岩が辺りに散乱していた。


これ、俺が片付けるの?


あ、さっきの爆風に巻き込まれたのか始祖鳥みたいなのが死んでる。

お肉GET!! ······生で食えるかな?

なんだか心なしか血の匂いがおいしそうな匂いに思える。

だいぶ狼に染まってきたなぁ······。


魔法使って森を焼き払うのが狼と言えるかはわからんけど。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る