第327話
『完成したぞぃ!!5000veil、毎度あり!!』
「おぉー、序盤の装備にしてはカッコイイですね。と言うより、このゲームの開発陣は凝り性なのか、見た目のカッコ良さと機能面にも気を遣い、無駄にゴテゴテとした部分が少なくて良いですよね。」
〈上級装備になれば、もっとカッコイイ装備があるぞ!〉
〈初心者装備から一気にレベルアップ!!〉
〈ゴツけりゃ良いってもんじゃ無いよなぁ〉
〈スタイリッシュ!!〉
〈見た目で言えば某狩りゲーの、ニルガシリーズとディザイアスシリーズをカッコイイと思えるかの違いだよね!〉
下層から帰還した俺は、ミランダさんから受けていた小さな納品クエストをクリアした後、新しい装備を作る為に末爺の店を訪れていた。
装備の製作は、自分が倒したことのあるモンスターのみが表示される装備一覧から『機械餓狼』の欄をクリックし、頭から足までの全六種類の装備を一括作成すると、末爺が一分もかからずに装備を作成してくれる。
「武器も『機械餓狼』の素材から作られた『餓狼の大剣』にしたかったんですけど、『
〈コメント欄、ネタバレ無しな?ww〉
〈探せ探せーーww〉
〈さぁ、何処でしょう?ww〉
〈『このコメントは削除されました』〉
〈ヒント:『風草』〉
〈いや、何のヒントにもなってねぇよ!!ww〉
「『風草』と言われても、一応マップに載っていた関連しそうな場所は全て探しましたけど、見つかるのは『薬草』だったり『解毒草』みたいな、『調合』関連でしか使わなそうなアイテムばかりですよ?・・・あっ、もしかして『中層』で見つかるアイテムだったり?」
そう、コメント欄に聞いてみるも、〈下層で見つかるよ!〉〈流石に下層の素材で作る装備の中に、中層の素材は混ぜないよww〉と言うコメントで溢れかえる。
うわぁー、出来ればこの大剣を作ってからストーリーを進めたいけど、見つけるまでにどれぐらいの時間が掛かるかも分からないし、何より、既に二時間も探索をしたのにも関わらず、また探索を始めるのは配信的に大丈夫なのか?
まぁ、防具だけでも見た目映えする物が作れただけ良しとするか。
「取り敢えず、武器に関してはストーリーを進めてから考えましょう。と言う訳で・・、ストーリー進行はどうすれば?マップにも目的地みたいなのは出てませんし、何処に行けば良いんですかね?」
〈確か、ミランダから受けられるクエストの中に『緊急クエスト』って言うのがあるから、それを受ければムービーが始まって進む筈!〉
〈有識者頼むぜ!!〉
〈知らん〉
〈なんだ、武器は作らないのか〉
〈おっ、いよいよか!!〉
〈初見の人は、ここからが注目だぞ!!!〉
何故か、ストーリーを進めると言っただけで盛り上がっているコメント等を横目に、もう一度ハンターズ組合へ向かう。
やっぱり、黙々と素材を集めている画面は暇だったのか?
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