第186話 夢落ち?

午前9時

 城東さんと腹一さんからの連絡を貰い、二人と社内の食堂スペースで朝食を食べていた。


 「ふーん。それで、レルベアクエストってゲームは存在すんのか?俺、ゲームとかほとんどやったことねぇから、そう言うのに疎くてな!」


 「ええ⁉レルベアクエストは、世界的に大ヒットした日本が誇るゲームですよ⁉まぁ、社会全体に大きな反響を与えたのも、10年近く前ですので、しょうがないかもしれませんね!」


 「一応、気になって調べてみたんですけど、レルベアクエストの一番新しい物は『レルベアクエストⅩ』で、『レルベアクエストⅪ』が発売される予定も決まっていないらしいですよ。」


 久しぶりに悪夢(?)を見たせいで、今日は飛び起きることになってしまった。

 あー、まだ若干眠い。


 夢にしては結構リアルで、炎上しかけたところなんて冷や冷やものだったが、本当に夢で良かった。

 ただ、何となくあの夢は正夢になりそうな気がする。同じような経験は何度もあるからな。

 『あれ?この光景、どっかで見た気がするな?』『ん?同じシーンを夢で見たような?』『あー、この場所、夢で来たわ。』、こんなことは、よくあるだろ?

 まぁ、全てに当てはまるのは、数日もしたら完全に忘れていて、いざ。同じ場面に出くわした時にしか、思い出せない事だろう。


 「そう言えば、シリウスさんの『GLM配信』は見ましたか?デビュー配信から一発目から、あそこまで盛り上げるなんて凄いですよね!」


 「ああ、ちょっとだけ確認してみたが、大盛り上がりだったらしいじゃねぇか!それに、あのゲーム面白そうだよな?あれ、高ぇのかな?」


 「俺も、生配信で視聴してたんですけど、終始面白い出来事ばかりが起きて、商い配信でしたね。配信後も、GETafterの方に数多くの書き込みがあったみたいで、チャンネル登録者も激増したようですね。」


 「だがよ?実質、初配信であのクオリティを出してしまったら、結構プレッシャーがかかるもんだけど、この前見た時、平然な顔して歩いてたぜ?ありゃあ、修羅場潜ってるぜ、絶対!」


 「城東さんじゃあるまいし、そんな訳無いでしょ。いや、高太郎さんが目を付けたってことは、あり得るのか?だとしたら、何かしらで炎上する可能性の方が高いのでは?」


 「はぁぁ、二人共、あまり詮索はしない方が良いですよ?シリウスさんだって、知られたくない事の一つや二つ持ってて当たり前なんですから!それに、もし修羅場を潜ってたとしても、今は配信を頑張ってるんですから応援しないと!私達だって、もたついていると、置いて行かれてしまいますよ?」


 「「うっす」・・はい」



大人だなぁ。


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