第124話 続 燃料投下


 〈気持ち悪い奴は気持ち悪いだろ!!!www〉

 〈だからって、ここまで叩く必要は無いだろ!!!〉

 〈こういう奴がストーカーとかするんだから、未然に防いでるだけww〉

 〈犯罪者予備軍かもしれないだろ?ww〉

 〈勝手に決めつけて、頭大丈夫か?〉

 〈お前らだって、他から見れば気持ち悪い奴等だろ〉

 〈奈落だって、気持ち悪いって言ってただろ!!www〉

 〈変な妄想とかしてる、気持ち悪い奴は逮捕した方が良いだろ!!!!www〉


 良い感じにヒートアップしているコメント欄を見ながら、上手く事が運べたことに安堵する。ただ、ここからが本番だ。


 「っし、良い感じにコメント欄が荒れて来たところで、真面目に話しますか。っと、まずコメント欄の人に言いたいのは『配信内容からズレた論点で話さないでくれ!』と言うことだ。まぁ、ただのアンチや人間の出来損ないが居る場合はしょうがないだろうけど、それに釣られて、まともな人達まで荒らしに付き合わないでくれってことだ。」


 恐らく、今の話では理解出来ていない奴が何人も居るだろうから、次に進む。


 「次に、俺は確かに『気持ち悪い』とは言ったが、俺が気持ち悪いと思った部分は『人の気持ちを勝手に理解した気になって、勝手に自分の気持ちを押し付けてくる』部分だ。それを、コメント欄の馬鹿な奴らは勝手に、『犯罪者予備軍』だとか『いつかストーカー行為をする』など、とか、お前らの方がもっと気持ち悪いわ。」


 〈うわ!こいつリスナーを切り捨てて逃げやがった!wwwww〉

 〈さっきまでイキがってた奴等居ないけど、大丈夫?www〉

 〈だから、お前みたいに煽る奴が居るから、迷惑だって話を今したんだろ?ちゃんと話聞けよ〉

 〈お前に言われたくねぇよ!!〉

 〈さっきより、コメント欄に勢いが無いの笑うわww〉

 〈やっとコメント欄が落ち着いてきた〉

 〈それは、どの配信者のコメント欄でも思うわ〉

 〈特大ブーメランよな〉

 〈人の振り見て我が振り直せ〉

 〈犬も歩けば棒に当たる〉

 〈それしか知らないだけだろ〉


 「俺は別に、まともなコメントをしている人の味方になりたい訳では無いから、その点は忘れずに。だから、調子に乗るなよ?まぁ、これで調子に乗らない人こそまともな人だろうけど。」


 長かった。これでようやく、高太郎さんから頼まれたに入れる。


 「そして最後に、これは注意と言うか報告かな?えー、我々『スペースオペラ』に対して、数々の誹謗中傷・脅迫・偽情報の被害等が起きた為、一部の行き過ぎた対象者に対し裁判を行うことが決定した。要は、今まで脅迫や誹謗中傷をしてきた奴等の中で、ある一定のラインを超えた奴等に『賠償請求』等を送りつけるってことだ。まぁ、俺も見せて貰ったけど、目も当てられない内容が多かったからな。普通に考えてアウトなのに。」


 〈それって、どういうことだ?〉

 〈え?捕まるの?〉

 〈内容によっては捕まるのか〉

 〈俺、金なんて払えねぇよ〉

 〈未成年者はどうなるんだ?〉

 〈これは、しょうがないよな〉

 〈殺害予告とか送ってる人も居たし〉

 〈今までが甘すぎたんだよ〉


 「散々、人の配信を荒らし、個人情報を流したうえでガセの情報まで流し、さらには脅迫までしてきたんだ。多分、さっきまでコメント欄に居た奴の中にも対象者は居るだろうから、?」


 そう言った後、配信を切る。


 「はぁぁ、やっぱりこの手のものは、城東さんに任せた方が迫力が出るんじゃないのか?何故に俺?あー、キツカッタ!」


 


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る