第93話 好奇心からの・・
午後20時
伸二さんとの話し合いが終わった後、久しぶりのお風呂と柔らかいベッドを堪能していた。
ひとしきり満足した後、ベッドに横になりながらタブレット端末の電源を入れ、動画配信サービスのGETafterを開く。趣味と言う程では無いが、人並みには配信者の動画を観る。特に、動物系の癒される動画やグループ系配信者の大型企画とかを観ていた。
いつも観ているチャンネルに飛び、留置所に居た間に溜まった最新動画を古い順に流していくが、動画を観始めてからすぐ違和感を感じた。
「おかしいな・・。まったく、面白くない。」
大爆笑とまではいかないが、以前なら面白いと感じていた場面が訪れない。正確には、動画内の配信者やチャット欄が笑っている場面にも関わらず、俺は何も感じない。あえて例を挙げるなら、『グループ内で話している時に、一人のミスや発言で他の奴等全員が笑っている中、周りに一人だけついて行けてない時』のようだ。
そのまま、2本3本と動画を観ていくが、何も変わらない。
それならと、いつも観ている猫の動画に切り替えるが、同じく何も感じなかった。
面白い、不快、関心、癒される、そのどれもが感じられない。
結局、どの動画も不発のだった。
「はぁ。もしかして、気付かない内に疲労でも溜まってんのか?折角、暇を潰す物を手に入れたと思ったのになぁ。」
他にやることも無かった為、GETafterのおすすめ欄を適当にスクロールする。
気合の入っているサムネを流していると、一つ気になるアーカイブ動画があった。
「『OOさんじ甲子園』?OOさんじってなんだ?甲子園って、この時期にやってんのか?ちょっと見てみよ。」
何となく、本当に何となくその動画を開いた。
動画には七人のVTuberが横一列に並んでいて、画面を見て一番左側に居るグラサンを掛けた男が司会をするらしく、司会のタイトルコールの後、それぞれの自己紹介始まった。
まず、司会進行をしているグラサンとこげ茶の髪が似合っている男は、
その隣には、ポニーテールがよく似合っている紅葉 楸と、眼鏡をかけた残 業と言う男性が並んでいて、さらにその隣には、背中に何か背負っている男子高校生の剣持 尖也と、男性用浴衣を着たイケオジ、
最後に、一番右側には、自称霊能力者の
VTuberに関してほとんど知らないが、全員キャラが濃くないか?まぁ、その方が面白いのかもしれないけど。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます