姉弟の晩餐
「そんなことがあったの? ふふっ。確かに昔からお茶を飲むのは苦手だったわね」
「あ、姉上……笑わないでくださいよ」
困った顔をする
二人は早くに両親を亡くしてしまい、残った
今の
「そういえば、今度の
弾吹楽談会は
「あら、
「私の友人──」
姉は少し複雑そうな笑みを浮かべ、箸を動かす。
「しゅ、
「そう。なんでも今年の演奏は一味違うだとか。うちにも勝るだとか言ってたわ……ふん! どんなもんだか」
言っていて腹が立ったのか夕餉を勢いよく口に突っ込む。弾吹楽談会は開催以来白家がずっと一位を取り続けいて、周りはその座を狙っている。
「噬明! 食べ終わったら特訓よ」
「わかりましたよ。姉上」
夕餉を食べ終わると、二人はそれぞれの楽器を持って庭へ出る。月がちょうど真上まできているところだった。山の上にあるこの
協奏。
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