Ep.2 技師の卵と屋根裏の絡繰の遭遇#1

「そもそも、もう今日分は終わりましたよ…!」

「うぇっ!?」

 朝から寝坊して、急いで危険運転してここまで来た成果がこれだった。昼からだと思っていた授業は朝からしていて、もう終わったと言う話を聞けたことだ。

「一体どうなったらそうなるんですか…」

「あははー………」

「笑い事じゃないでしょう!」

…代わりにこっぴどく叱られた。それはそうだ。学校を無断欠席したのだから。

『…貴女の感覚どうなってるんです?』

「うぅ………」

「とりあえず、今日分の課題は出しますから…」

「はーい」

 こうして、課題と今日の分のノートのまとめのデータを貰ってとぼとぼと帰路につくランタンであった。

「ミカナー。寝坊しないようにスケジュールをしっかり管理できるようになる良い方法ないー?」

『…しっかり夜早く寝ることでは?』

「えー…そうすると時間が…」

『遅く起きているからでは?』

「うぐぅ…」

『さあ、家に帰って今日出来なかった分のことをしましょう』

「わかってるよー…」

 こうして彼女は家へ着いた。

「まずは全然使ってない道具を使うっぽいから出さなきゃ…」

そう言って彼女は屋根裏へ登っていった。

「…埃っぽいなぁ…早くお目当てのものを探して出よう…」

 そうしてガサゴソしていると、見慣れないものが一つ。

「んー…?なにこれ?」

 それは一見すると、羅針盤のようだった。真ん中にある宝石を押すと、ガチャガチャとなる。よく分からない。

「あ!あったあった!」

 目当ての道具を見つけたようだ。こうして、謎の絡繰と道具を持って下へ降りていったのだった。

 

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機械仕掛けの神様と絡繰技巧の少女 主宮 @nushomiya

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