第十二章第二話

懐定神社に行く。だが、

「雪やば」

最近、懐定神社に行ってないからこんなになってるなんて分かんなかった。

「よし!」

一時間後。

「はぁ、はぁ」

まだ神社に着いていなかった。

説明をしよう。懐定神社までは階段が続いている。その階段にも雪が降り、それを退けるのはとても疲れる。

夜。

「やっとだー!」

終わった。さて、帰るか。

一いや、違うだろ。

ありがとう。本能君。

「そうだ。懐」

俺は懐に会いに来たんだろ。さっさと行こう。

一歩。歩いた瞬間。下から尖った氷が出てきた。俺はそれを見て、足を止め、手を挙げ降参の意思を見せた。

「懐〜。助けて〜」

そしたら下の氷が、俺の喉元まで迫ってきた。

「あの人にそんな呼び方をするな」

おぉ。怖ぇ。

「氷の。下ろして」

「でも、」

「良いから」

「ちっ。覚えてろ」

「忘れてるわ」

「頼君」

おっと。

「誰?あの子」

ヒュン!頭の後ろに寒気がした。

「氷の魔女」

「魔女って」

SFやん。いや、懐が神様な時点でおかしいと思った方がいいか。

「この神社の近くだけ雪降って無いのに寒いの何でなの?」

「さっきの氷の魔女と契約して冬はこの近くに雪が降らないように氷を上に置いて貰ってるの」

「雪降らせないようにすれば…。」「それは魔女でも、私でも無理。神様とか、魔女はそこら辺にホイホイいる訳じゃないから」

「てか、何で雪、降らせない用にしてんだ?」

「雪で神社が潰れる」

「あぁ」

それは絶対に駄目だろう。

「でっ?」

懐が聞く。

「何しに来たの?」

俺は懐を抱き締めた。

「ふぇ!?」

「今まで、構ってやれなくてごめん!」

「わわわわ!」

「これからは絶対に神社行くし、懐にも、構うから!」

「はうぅぅ…」

と力が抜けたように気を失った。途端、横から氷が。

「止めて。懐に血を浴びせたくないから」

と言うと氷が無くなった。それについては同感らしい。

「離れて。殺してあげる」

「無理。可愛いもん」

「嫌だけどあなたと同じ気持ちよ。可愛くないって言っても凍るけど」

「怖ぇよ」

「…」

「初めまして。氷の魔女。俺の名前は神道 頼」

「神道?あぁ。何だ。先言ってよ」

「えっ?」

「氷の魔女って言ったら凍らせる」

「唐突だね」

「だから名前決めて」

「名前?」

急だな。氷 。ヒョウ、コオリ、ヒ。コウリ?ヒョウマ?氷魔!

「お前の名前は氷魔だ」「微妙」

「うるせぇ。しっかり考えた」

「まぁ良いけど」

「氷魔もしかして…。ツンデレ?」

今度は頭の正面に氷が。

「何か言う事は?」

「ごめんなさい」

忙しくなりそうだ。

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