第三章第短話

夜。テレビを見た。

『今日、小学生が交差点でトラックに跳ねられ亡くなりました』

俺は昼に

「死なせてくれ!」

と複雑な顔をして言ったあの子供の事を思い出した。

『小学生はいじめられていて、不登校になってしまい、遺書によると「本当に死にたくて。ごめんなさい。ママ、パパ」と書かれていました。なぜ学校でいじめがされるか-』

写真が出てきたから見たらあの子供だった。

「クソッ!あの時止めてれば…」

不意に小枝の言った事が頭を過ぎる。

『死にたいのに、助けて、邪魔されるだけだよ。死にたいって思いは中途半端な気持ちから来る訳じゃないんだよ。だから、その覚悟を邪魔してしまったら、嫌がられるだけだよ』

本当にそうなのだろうか。俺の心の中はぐちゃぐちゃだ。これが治るには何日必要だろうか。

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