第二章第二話
「痛っ!」
「こら動かない」
俺は懐定神社で虎男に殴られた傷を懐に治して貰っていた。
「なんでこんな乱暴な事するの?」
「したんじゃない。やられたんだ」
「それでももうやっちゃダメだよ」
「うん。あっ、明日神社来ないと思うから」
「えっ!?なんで?」
「用事があるから」
翌日・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「おい、虎男」
「あん?」
「いじめやめろよ」
「なんだ?変わりにお前が俺たちのストレス発散させてくれるのか?」
「モヤシがいじめられないのならな」
「お前バカなのか?」
誰かが不幸ならないのなら俺はこの命を掛けたっていい。何回生まれ変わっても俺が皆の不幸を。変わりに受けてやる。
「オラ!」
そう言って殴ってくる。
痛くないように。そう願った。
パシッ!
そう音がなった。目を開けると、
「懐…」
そこには懐がいた。
「頼君。私に任せて」
「女の癖に!」
その0.1秒後虎男が宙に舞った。
「グハッ!」
虎男が床に勢いよく叩かれる。
「女の子だからってなめないでよね」
「カハッ,」
そう咳込む虎男を横目にちょと引いた。
ぇぇぇぇぇぇええええ…
「何?」
俺がそんな事を思ってると、懐が笑顔で聞いてきた。
いや、目笑ってないなー。
なんか、怖いなー。
「ん?」
「なんでもないないです」
つい、敬語になってしまう。
「て、乱暴な事ダメって言ったじゃん」
「うん。でも、助けたかったから」
「そうゆう時は私に言って私がなんでも解決してあげるから」
「うん。ありがとな」
「どういたしまして」
「おい」
懐と話しているとさっきノックバックされた虎男が殺気がこもった目で見ていた。
「イチャイチャしてんじゃねえよ」
「しぶといね。まだ生きてたんだ」
その言い方は…。うん。まぁいいや。
「お前は小学1年生から強さとは何かならってこい」
「強さとは他人を言いなりにさせるためのものだ!いちいちうるせぇんだよ」
「違う。強さとは元々動物を狩るために生まれたものだ。本来は持たなくていい。でも、誰でも持ってるものそしてそれには弱さも着いてくる。それが原因で今こうなってる。誰かを守るものでも、傷つけるものでも無い。自分の弱さを知るためにある」
「チマチマとうるせぇ!!」
殴ってくる虎男。
でもその動きはスローモーションで再生されたような遅さだ。
「やり返しと正当防衛で殴ったってことでいいや」
バキィィ!
骨が折れたのかと言うぐらいの音が鳴った。
そして、吹き飛んだ。
「悪いな。虎男。俺、お前より強いんだ」
ドサッ
と床に叩きつかれた。
それからはいじめは無くなった。
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