勇気

田村汰結

Prolog


風を感じながら深く深く、息を吸い込んで深呼吸する。胸いっぱいに冷たい空気が入り込んできた。


「勇気を持って、私はどう行動するのか。私は何を感じて生きていくのか。」


私が私へ問いかける。


柵に手をかけ「よっこいしょ」と言いながら乗り越えた。一つ先は空。


「まなちゃん、やめて。そんなこと。」

優斗は泣きそうな顔をして近寄ってくる。


えくぼと歯を見せながら笑顔を作る。

優斗は察して急いで手が伸ばすも私には少し届かなかった。


私は宙を舞って空に落ちた。



私は勇気を持って行動したんだ。




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