いつもの日常?

   明転 次の日は休みでアカネはマルと遊ぶ約束をしていてマルとの約束の場所に向かっていた。


アカネ 「(背伸びをしながら)今日もいい天気だな~こんな日は魚も羽が生えて空を飛んでいそうだな、なんてね魚が空を飛ぶわけないんだけどね~あはは(空をみる)」


   アカネが空をみると羽の生えた魚がアカネの上をイキイキと飛んで行った。


アカネ 「………………うん、気のせいだよね」

キノセ 「あら?アカネさん、ハトがマシンガンを食らったような顔をしてどうしましたの?」

アカネ 「あっ!キノセさん今ねすごいモノをみたんだ…って、うええええ!?」


   アカリが振り向くとキノセの周りに数人のムキムキイケメンがいた。


アカネ 「…キノセさんその男の人達はだれ?」

キノセ 「この方達はワタクシを守る親衛隊の方々ですわ」

親衛隊1 「うっす!」

親衛隊2 「えっす!」

親衛隊3 「おっす!」

アカネ 「…どうも」

キノセ 「で、先ほど仰っていたすごいモノってなんですの?」

アカネ 「あ、えっと、うん、なんでもないよ今もすごいモノをみているから」

キノセ 「変な方ですわね、まあ、いいですわ。用がないならワタクシはこれで失礼いたしますわ」

アカネ 「うん、気を付けて」

親衛隊1 「ではっす!」

親衛隊2 「これでっす!」

親衛隊3 「失礼いたっす!」


   キノセと親衛隊達去っていく。


アカネ 「…………………うん、なにアレ?」

マル  「待ってくださーーーーーーーい!」


   今度はなにかと振り向くと手足の生えたリンゴが走って目の前を通り過ぎて行った。


アカネ 「!?(言葉にならない驚き)」

マル  「あっ!アカネ、手足の生えたリンゴを見ませんでしたか?」

アカネ 「うん、見たけど!!もうやめて!!ツッコミが追いつかないからーーーーーー!」




マル  「少しは落ち着きましたか?」

アカネ 「うん、全然…」

マル  「そうですか」

アカネ 「ねえ、マル、言葉にするのも変なんだけどさ…なんで手足の生えたリンゴを追いかけてたの?」

マル  「面白いこといいますね」

アカネ 「ビンタしていい?」

マル  「冗談ですよ。実は、アカネとの約束の場所に向かっている途中にふと、手足の生えたリンゴのことを考えていたんです」

アカネ 「なんでそんなこと考えてたの?」

マル  「小さい子供達を笑顔にするマスコットを考えていたんですよ」

アカネ 「いや、あんなのがマスコットって子供達泣くよ?」

マル  「そしたら、私の思ったまんまの『走るリンゴくん』が目の前に現れたんですよ」

アカネ 「安直!しかも、もうほぼ名前が妖怪だよ!」

マル  「もう、アカネ、人の最高の芸術作品にケチを付けないでください」

アカネ 「ごめんけど、アレはマルの美的センスを疑うよ!」

アオイ 「やっとみつけたーーー!」

アカネ 「今度はなに!?(声のした方に身構える)」

アオイ 「どうしたの?アカネ、そんな戦闘態勢なんかとって」

マル  「まあ、カクカクシカジカです」

アオイ 「ああ、なるほど」

マコト 「フッ、まったく…厄介なことになったな…」

アオイ 「誰のせいだと思ってるの?」

マル  「アオイさんその隣で縄に縛られているいかにもこの状況の犯人っぽい人は誰ですか?」

マコト 「いきなり失礼だな」

アオイ 「この人はワタシの昔からの知り合いの黒崎誠くろさき まことって云うんだけどね…まあ、一言で云うと『この箱の持ち主』かな」

アカネ 「あ!昨日の箱だ」

マル  「その箱は一体何だったのですか?」

マコト 「その箱はな、とある森の祠に封印されていた『開けると夢の世界に閉じ込められる箱』だ。それを俺が持ってきてどこかに落とした」

マル  「なんちゅーもん落としてるんですか」

アオイ 「ワタシもはじめ聞いた時は思わずモンゴリアンチョップを決めてしまったよ」

マコト 「フッおかげで両肩がクソ痛いがな」

アカネ 「なんでカッコつけてるの?」

マル  「どうします?アカネ、私達もダブルラリアットぐらい噛ましときます?」

マコト 「やめてくれ」

アオイ 「まあ、落ち着いてワタシのスクリューパイルドライバーが効いてるみたいだから勘弁してあげて」

アカネ 「めっちゃボコられてるじゃん」

マコト 「だが、この『夢箱』を開けるにはかなり複雑な手順を踏まないといけないはずだがお前達は知っていたのか?」

アカネ 「複雑な手順?」

マコト 「ああ、確か祠に一緒に置いてあったこのメモによれば『まず、はじめに五人以上箱に触れて、その後に投げたボールを当ててまだ箱に触れていない二人が箱に触れて最後に箱を擦り「開けごま」というと箱が開き夢の世界へレッツゴー』だそうだ」

三人  「………」

マコト 「どうした?」

アカネ 「マスターあちらの方に」

マル  「コークスクリューブローを」

アオイ 「了解ラジャー

マコト 「ちょっとまて」

クウタ 「…あのぉ」

4人  「!?」

クウタ 「あっえっと…お取り込み中すみません」

アカネ 「あれ!?クウタ」

クウタ 「あっ、どうもこんにちはアオイさん、イロノさん、マルウチさんと…………何だかかわいそうなお兄さん」

マコト 「何故か初対面で同情されたぞ」

アオイ 「クウタくんもココに閉じ込められちゃったの?」

クウタ 「閉じ込められた?」

マル  「はい、ざっくり説明しますとあーなってこーなったんです」

クウタ 「なるほど」

アオイ 「クウタくんは何かオカシナことあったかな?」

クウタ 「オカシナことと関係あるか分からないんですけどそういえば、さっきキノセさんが変わった人に囲まれて歌っていました」

アカネ 「それバリバリ関係あるよ!」

マコト 「何を云っているか分からないがとりあえずそこに行ってみるか」

アオイ 「そうだね、クウタくん案内してもらってもいいかな?」

クウタ 「え?はい」


    暗転

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