第15話社員旅行。三日目
社員旅行三日目。
ホテルの出口で水色と待ち合わせると僕らはタクシーに乗って水族館を目指した。
「この街の水族館ってめっちゃ有名なんだって。珍しい生き物も居て幻想的らしいよ」
それに頷いて応えると僕らはタクシー内から良い雰囲気に包まれていた。
「お二人はカップルさん?」
おじさん運転手は気を使ったのか会話に乱入してくる。
僕は何も言えずに俯きかける。
だが水色はいい笑顔で答えた。
「やっぱりそう見えますよね〜♡」
などと甘えるような口ぶりで言葉を発して僕は苦笑した。
目的地までタクシーで向うと僕らは水族館でデートを楽しんだ。
見たことのない魚や水生生物を眺めながら館内を楽しむ。
ライトアップされているクラゲのコーナーや暗がりの中で一際目立つ巨大水槽など様々な場所が存在していて一日中居られそうだと思った。
僕らは二時間ほど館内を楽しむと昼過ぎに外に出る。
そこから近くのカフェに寄りコーヒーを楽しみながら軽食を取った。
「こうしているとこの街に住んでいるみたいだね」
水色は美しい笑顔を僕に向けてきてそれに頷いて応える。
「この後どうしようか?」
それに首を傾げて思案していると水色はとある場所を指さした。
それは言わずもがなだがラブホテルで…。
僕らはそこへ吸い込まれるように入っていく。
そこからお互いにシャワーを浴びて行為を済ませると水色は満足気に微笑んだ。
「やっぱり葵くんとの行為が一番好きだな♡」
水色はそんな言葉を口にするとシャワーを浴びに向う。
その後、僕もシャワーを浴びると二人してラブホテルを後にする。
そこから僕らは街の近くのレストランに入って食事を楽しむ。
水色は別段なにかを用意しているわけでもなく僕らはそのまま食事とお酒を楽しむ。
「来年も一緒だと良いね♡」
水色はいつもよりテンションが高そうで何処か嬉しそうだった。
「そうですね。僕も楽しかったです」
正直な感想を口にすると水色は美しく微笑む。
「じゃあ帰ってからもよろしくね♡」
それに頷くと揃ってホテルに戻っていく。
ホテルのロビーで水色は僕を壁際に追い込むといつものように壁ドンをして一言。
「今はこの関係で納得してあげる」
水色の言葉にどうにか頷くとそれぞれの部屋に戻っていく。
部屋に戻るとシャワーを浴びてベッドに潜り込む。
本日は素直も予定が空いていたのか先に休んでいた。
僕も疲れていたのかすぐに眠りにつくと翌日はまた飛行機に乗って帰宅するのであった。
ちなみにだが飛行機内では来るときと同じ席順だったことは言うまでもない…。
第一章ヒロイン紹介パートが終了すると次章からは話が急展開を迎える事を登場人物はまだ誰も知りはしないのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。