竜の恩返し

 気絶から覚めたら何をする?そう!ステータスチェック!


 というわけでステータス!!



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種族:聖樹3/3

Lv:41/50

HP:400×1.2

攻撃:0+(60)

防御:228+(60)

魔力:600+(300)

固有スキル:<ランダム進化(退化)><憧れの勇気><1/3進化>

      <スキル統合><必要経験値半減>

魔法スキル:<炎魔法・上><水魔法・上><土魔法・上new>

      <光魔法・極><風魔法•中>

      <身体強化><精密操作(魔)>

パッシブスキル:<強攻不倒><魔力量増大・極>

        <魔力視><並列思考><思考加速new>

戦闘スキル:<柔術><気術><鎌術><舞踏>

特殊スキル:<鑑定>

種族スキル:<アンデッドアイ><光合成><蘇生魔力>

      <聖域>


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 進化して増えたスキルは<土魔法・上>と<思考加速>だった。


 内容は、土魔法に対する適性を持つようになる。そして、うまく扱えるようになる。というのと、思考速度が上がるというものだった。


 思考加速は、体感だと2倍くらいになってる気がする。ただ、思考速度の速さなんて普段から測ったことないからわからないのだけど。


 っと、そうこうしていると白竜が起き上がってきた。


 白竜は辺りをキョロキョロしたあと、自分の体を見て固まった。


 あれ?どうしたんだろう?何かあったのかなぁ?と、考えていると白竜がまたキョロキョロし始めた。


 キョロキョロしてたのが急に止まり、気のせいかこっちを見てきた。


《私の傷を治してくださったのは、貴方様でしょうか?》


  うわぁ!!?なに!??どういうこと!???




 ・・・もしかして心に直接話しかけてる?聞こえ方もレベルアップや進化の時のアナウンスに似ているし。


 何より、脳内に直接話しかけるやつ漫画で読んだことある。


 でも一つ疑問があるんだよね。


 スキルで魔力を見ることができるから、白竜が頭から魔力の糸のような物を僕の幹に繋いでいるのが見える。

 けど、こういうのって頭と頭を繋ぐやつだよね?樹ってどこが頭だろ?枝や幹よりは根っ子の方が近い気がするし、なんだかよくわかんないことしてるね。


 まぁ、大事なのはその魔力の糸みたいな物に、意志を込めた魔力を送れば会話ができるであろうことかな。


《聞こえる?治したのは僕だけどどうしてわかったの?》


 何個か気になることがあったけどとりあえず1番気になることを聞いてみた。


 白竜は聞こえなかったのか返答が返ってくることはなかった。


 もしかして聞こえなかったのかな?もう少し送る魔力量増やしてみるか。


《すいません!!!聞こえてますかーー!!!》


《き、聞こえています。木が話せると思っていなくて》


 ビクッとしながら返事を返してきた。


《確かに木がしゃべるとは思わないな。ん?じゃあどうして話しかけたんだ?》


《なんでなのかわからないのですが、話しかけないとダメだと感じたんです。》


 どうして話しかけたのかは、白竜もわからないみたいだった。


 とりあえず、白竜には少しの間ではあるけど休んでもらわないといけないな。回復魔法は傷の回復はできたけど、血が戻ったわけではなさそうだし。


《これからどうするんだ?傷は治したけど失った血が戻ったわけではないし、僕としては休んでいてほしいんだけど》


《そうですね。休ませてもらいます。》


 申し訳なさそうな声ではあるが、僕が欲しい言葉引き出せた。


 まぁ、休まないと言ったら魔法で脅してでも休ませたんだけど。






 それからは、になっている白いリンゴのような物を食べさせながらしっかりと休ませた。


 白いリンゴは


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白林檎


聖樹に成る特殊なリンゴで、食べたものに多大な幸福感を与え、最善の状態に戻す。


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・・・と、とんでもない効果だった。



《何か恩返しにできることはありませんか?私にできることはありませんか?》


 2日ほど経ち、全快した白竜はそう聞いてきた。


 うーーん、こういうのって断るのも悪いしなぁ。


 あ、そうだ。


《僕は魔物を倒してレベルを上げたいんだけど、魔物って何故だかここら辺に近づかないんだよね。だから連れてきてくれない?》





    〜数日後〜




 かなり前方の少し上空に白い影が見えるとともに砂煙が見えた。




 あぁー、そろそろかなと思い、魔法の準備に入る。


 <聖域>内を魔力で満たし、満たした魔力に火属性を与え、火属性の魔力を一点に集中させていく。一点に集中させた火属性魔力をいつでも魔法に変換できる状態にし、待機させる。


 地響きがこの辺りまで届くようになると、砂煙を上げながら向かってきているやつのシルエットが見えてきた。


 ある程度近づいてきたところで、魔力を魔法に変換し、ぶっ放した。



『レベルが上がりました。』


『進化します』



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