第8話 絶対的な解決策1

プロフェッサーは黙って壁のスタンドに陳列された銃の中で比較的小さいものを4丁取り出して彼女の前のテーブルに置き、乗った箱のある棚に行って赤いテキストが印象的な箱を手に入れた。


「さあ、見ろ。」


ポンと投げるように彼女の前に置かれた赤いテキストの弾箱。

彼女は首をかしげてそれに書かれた文句を読み上げた。


「シールド…中華弾? これがどうしたんですか?」

「…その後に値札があるはずだ。」

「…?!」


彼女の手が震え始めた。

彼女の剣を一度メッキする時の費用とは比べ物にならない、ほとんど安値同然の金額がそこに書かれていたためだった。


「こ、こ、これ詐欺じゃないですか?!」

「もちろん現実だ。 どうしてキューティクルが使いましょと言うのか、やっと分かったかな?」

「……!」

「あなたがいちいち巨額をかけてメッキしていた費用なら、その炭で部屋をほぼ満たすほど買うことができる。

しかも、その弾は普通3~5発で、よほどのシールドは中華させて無くしてしまう。」


結局、悲しみがこみ上げてきたシャドウが泣き始め、プロフェッサーは低く舌を蹴りながら首を回してしまった。

キューティクルが早く慰めてくれという目つきを送ったが、プロフェッサーはこの邸宅のルールを作った人としてそのような感情的なタッチはできない立場。


「…もうわかっただろう。 このゲームはそんなゲームだ。」

「ふぅ…私は一体…」

「もう、なぜ轟龍会の幹部たちがあなたを公式戦に投入しなかったのか分かるだろう。」

「……!」


下唇をかみしめながら無理に泣き止んだ彼女は、何か決心したようにプロフェッサーに大股で近づき、彼の胸ぐらをつかむと、


「くぅん~!!」

「…! おっ、おい! 何をする?!」

「…慰めてくれなかった報復です。」

「この…!」


思わず自分の服装に頭をぶつけて鼻をかむ無茶苦茶な行動をする彼女を見て、プロフェッサーは歯ぎしりをした。

やっぱりこの女、苦手だ…!


「チッ…!」

幸い室内用ガウンだからいいけど、普段仕事に出かける時に着ていた戦闘服だったら…考えただけでもぞっとした。


「それで、これらの銃は何ですか?」

「あなたが使ってみる価値のある種類を選んでみたのだ。」

「これは…拳銃であることはわかります。 ところで、これは?」

「まさか、知らないのか?」

「銃は門外漢なんですよ。」


ため息をついたプロフェッサーはガウンを適当にハンカチを取り出して拭き取った後、説明を始めた。


「まず、こちらの二丁はあなたもご存知のように拳銃だ。」

「確かに使いやすそうですね。」

「…いや、全然」

「…?」

「拳銃射撃術は射撃スキルの中でも中級で打つほどかなり難易度が高い。 入門は簡単だがマスターするのは難しい奥深い部類だ。」

「え…」


弾倉を軽く取り出して見せるプロフェッサー。


「ご覧のとおり、弾倉が小さいので、いくらうまく打っても装弾数が20発を超えるのは珍しく、それで近接専用の銃器であるにもかかわらず隙も多い方だ。」

「それは…ちょっと気に入らないかも。」

「そうだろ?」


再びピストルを片方に置いたプロフェッサーが次に手にしたのは、機関短銃だった。


「こいつは機関短銃と呼ばれる、ピストルを少し大きくして連発射撃に特化させた種類だ。」

「あ!あのばら撒くように使うやつですね?」

「そうだ。ただ弾丸は隣にある拳銃と同じ系列を使うんだ。」

「へえ…」


再び機関短銃の前についたバナナ型弾倉を取り出して見せた。


「このように、連発射撃のために機関短銃の装弾数は少ないのが30発程度。 決心して大きなドラム弾倉を使う場合、100発前後も可能になる。」

「……ドラム弾倉というのは…」

「文字通り丸い弾倉だ。 装弾数はすごいけど重いし、あなたの場合…取り回しが悪くなる。」


シャープな動きと撹乱を中心とする彼女にドラム弾倉をつけた銃器はきっと不便だろう。

彼女も内心気づいたかのように首を横に振った。


「そして…会社だ。」

「会社ですか?」

「そうだ。会社ごとにそれぞれある程度特色のある性能やデザインを打ち出しているから、自分の好みやプレースタイルに合った会社の銃器を使ったり、そちらの部品を優先して装着することも大事だ。」


彼女はそれさえ知らなかったのか首をかしげていた。


「くぬぬ…まさかこれも門外漢というのは…」

「よくわかりません。 ざっと聞いたことはあるが…」

「…….」


本当にこの女、今までこのゲームでどのように生き残ったのかが気になったプロフェッサーだった。


「はぁ…」

「詳しくは必要ありません。」

「知っている。」


キューティクルにスクリーンをオンにさせた後、簡単な広告映像を流した。


「言葉で言うよりこれを見た方が早いだろう。」

「広告ですか?」

「そう、各会社が出す広告だ。 俺が説明は付け加えるが….」


最初に出た広告は、ゲーム内で屈指の規模を持つプレミアム装備メーカーである『A3』の広告だった。


もともと旧時代の米国系デザインをコンセプトとしたNPC会社であったが、ユーザーたちが徐々に流入し、現在はNPCとユーザーたちが協業している巨大会社であり、現実における米国、カナダ、英国の会社がスポンサーになっていることで有名であった。


[あなたは自分を最高だと自負しますか?]

[それなら迷わないでください! 最高のための最強の装備を作ります!]

【最先端、最高級、最上の汎用性!すべてを備えた会社! アストロ・アームストロング・アームズ!]


「…アメリカ系のコンセプトですか?」

「そう。高い汎用性を持った高性能装備を生産するプレミアムメーカーだ。」

「短所はないようですね?」

「…他のメーカーに比べて最高80パーセント高い単価が最大の短所だ。」

「うわぁ…」


- つつく-

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