第3話魔王の日常

目が覚めると速く動けた。

皮膚が硬くなっていた。

どんなこともできる気がした。


今日は珍しいものを食べた。

巣の中に沢山いたので探す手間が省けて楽だった。

どれだけ抵抗されようと痛くなかった。


「逃げろ!」

早馬を走らせて1人の子供がやってきた。

人々は気にも止めずに日常を過ごしている。

子供は諦めずに危機を伝えるも逃げる人はほとんどいない。悲鳴が聞こえ始めた、日常は止まらない。


それから魔王の誕生は2日後に行商に行ったものが村の跡地と瓦礫に埋もれて生き延びていた子供を見つけたことから、騎士団を通して国へ知らされた。

それから勇者と成ったものが秘密裏に探された。

見つかったのは農村に住む世間から離れた変わり者な男だったという。

神官は先への不安を抱いた。

そして神へ問うのである、何故こいつなのか村の中にはもっとしっかりしているものもいるのに。だがやがて、こいつは居なくなっても困らないなと思い直し、国の偉い人に引き渡すのであった。

その日も村はいつも同じように日常を送るのである。

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